妻だけEDの特徴は?勃起しない原因と治し方、夫婦で取り組むべき対策|MSクリニック横浜
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妻だけEDの特徴は?勃起しない原因と治し方、夫婦で取り組むべき対策

  • 更新日:2025.03.01
  • 投稿日:2025.03.01

朝は勃起するのに、いざ妻ととなると…という経験、心当たりはありませんか?「妻だけED」は、一定数の男性が密かに抱える悩みのひとつです。実は、身体的な問題というより、心理的な要因が複雑に絡み合っているケースが多いです。仕事でのプレッシャーや夫婦関係のマンネリ、あるいは過去のトラウマなどがEDの原因になり得ます。

さまざまな原因が、知らず知らずのうちに性生活に影を落としているかもしれません。この記事では、妻だけEDの5つの原因や3つの特徴、そして具体的な治療法と夫婦関係改善のヒントを、医師の立場から解説します。一人で悩まず、解決への第一歩を踏み出しましょう。

「妻だけED」に限らず、EDにはさまざまな原因が考えられます。年齢や生活習慣、ストレスなどがどのように影響するのか、EDになりやすい人の特徴や具体的な対処法について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>ED(勃起不全)の原因とは?なりやすい年齢や症状の特徴、対処法について

妻だけEDの5つの原因

妻だけEDの主な原因は、以下の5つです。

  • 心理的な原因
  • 関係性の問題
  • 身体的な原因
  • 生活習慣による原因
  • 薬の副作用

心理的な原因

考えられるのは、心の問題です。仕事でのプレッシャーや人間関係のトラブル、将来への不安など、現代社会はストレスに満ち溢れています。ストレスは性欲を低下させ、EDを引き起こすことがあります。

妻との関係が原因のケースも少なくありません。妻とのコミュニケーション不足や愛情表現の不足、あるいは些細な喧嘩や不満の蓄積などが、無意識のうちに性生活へのプレッシャーや不安を生み出し、EDにつながる可能性があります。

過去に性行為で失敗した経験や、幼少期の性的トラウマなども、心理的なEDの原因の場合があります。妻にだけ勃起しないのは、無意識のうちに妻に対してプレッシャーや不安を感じているサインかもしれません。具体的には、以下のような心理的要因が考えられます。

  • パフォーマンスへの不安:勃起できるか、妻を満足させられるかといった不安
  • 妻からの拒絶への恐れ: 妻に拒絶されることを恐れている
  • 罪悪感: 妻以外の女性に性的な関心を抱いていることへの罪悪感
  • 抑うつ状態: 気分の落ち込みや無気力感

これらの要因が単独で、あるいは複合的に作用してEDを引き起こすことがあります。

関係性の問題

妻との関係のマンネリ化も、妻だけEDの大きな原因の一つです。結婚生活が長くなると、どうしても妻を家族の一員として見てしまい、恋人として意識しづらくなるのは自然なことです。マンネリ化が性的な魅力の低下につながり、EDを引き起こすことがあります。

夫婦間のコミュニケーション不足も問題です。お互いの気持ちがすれ違い、性生活への関心が薄れてしまうことがあります。性に関する話題を避ける傾向があると、ますます関係が悪化し、EDを引き起こす悪循環になる可能性があります。

妊活中のプレッシャーも、関係性の問題に拍車をかけます。「義務的な性行為」は、性的な喜びや興奮を削ぎ、EDにつながるリスクを高めます。性行為が「子作り」のためだけになってしまうと、本来の喜びや楽しみを見失ってしまうのです。

身体的な原因

身体的な原因としては、加齢による男性ホルモン(テストステロン)の減少、血管や神経の病気などが挙げられます男性ホルモンは、性欲や勃起力に大きく影響します。加齢とともに男性ホルモンの分泌量は減少するため、EDのリスクが高まります。

動脈硬化や高血圧、糖尿病などの血管系の疾患は、陰茎への血流を阻害し、勃起不全を引き起こす可能性があります。神経系疾患の多発性硬化症や脊髄損傷なども、EDの原因となることがあります。

高プロラクチン血症というホルモンの異常も、性欲の低下やEDにつながることがあります。高プロラクチン血症は、脳下垂体からプロラクチンというホルモンが過剰に分泌される病気です。プロラクチンは、本来は授乳期に乳汁分泌を促すホルモンですが、男性の場合、過剰に分泌されると性欲低下やEDを引き起こすことがあります。

ある研究では、高プロラクチン血症はED患者の間では稀な状態(1〜3%)であると報告されています。しかし、プロラクチンは男性の性欲にマイナスの影響を与えることが確認されており、プロラクチンレベルの正常化は性欲を改善できることが示唆されています。

EDの原因は身体的なものだけではなく、心理的な要因が関与することも少なくありません。ストレスや不安、プレッシャーなどが影響し、「心因性ED」として現れるケースもあります。身体的な要因と心因性の違いや、具体的な治療法について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>心因性EDの原因とは?主な症状や対処法、治療法を解説

生活習慣による原因

不規則な生活習慣や、体に良くない生活を続けていると、EDになりやすくなります。喫煙は血管を収縮させ、血流を悪くするため、勃起しにくくなります。過度の飲酒は、一時的にはリラックス効果をもたらすものの、長期的には男性ホルモンの分泌を低下させ、EDのリスクを高めます。

運動不足や肥満もEDのリスクを高める要因です。適度な運動は、血流を改善し、ストレスを軽減する効果があります。バランスの取れた食事は、健康維持に不可欠です。睡眠不足も、ホルモンバランスを崩し、EDのリスクを高めます。質の高い睡眠を十分に確保することは、EDの予防だけでなく、健康全般にとっても重要です。

薬の副作用

服用している薬が原因でEDになっている可能性もあります。高血圧の薬や抗うつ薬、抗アレルギー薬、男性型脱毛症の薬など、一部の薬には副作用としてEDを引き起こすことがあります。薬の副作用が疑われる場合は、自己判断せず、必ず医師に相談することをおすすめします。

自己判断せず、専門医に相談することで、適切な診断と治療を受けることができます。安心して医療機関を受診し、より良い性生活を取り戻しましょう。

妻だけEDの3つの特徴

妻だけEDの特徴として、以下の3つが挙げられます。

  • 妻以外には勃起する
  • 妻との性生活にプレッシャーを感じている
  • 関係のマンネリ化を感じている

妻以外には勃起する

妻だけEDの最も顕著な特徴は、妻以外には勃起するという点です。他の女性に対しては勃起できるのに、妻に対してだけ勃起できない場合も、妻だけEDの可能性があります。身体的な原因ではなく、無意識のうちに妻に対して感じているプレッシャーや不安、あるいは夫婦関係の問題が原因であることを示唆しています。

妻との性生活にプレッシャーを感じている

妻との性生活にプレッシャーを感じていることも、妻だけEDの大きな特徴です。プレッシャーの原因はさまざまですが、代表的なものとしては以下のようなものが挙げられます。

  • 常に妻の反応を気にしている: 性行為中に妻の表情や反応ばかりを気にしてしまい、リラックスできず、勃起が維持できない
  • 過去の失敗体験がトラウマになっている: 過去の性行為での失敗体験が脳裏に焼き付いてしまい、再び失敗することを恐れて、勃起しにくくなる
  • 妊活中でプレッシャーを感じている: 妊娠を望むあまり、性行為が義務的なものとなり、プレッシャーから勃起不全に陥る

性行為を「楽しむ」行為から「義務」へと変えてしまい、結果としてEDを引き起こす可能性があります。

関係のマンネリ化を感じている

妻との関係のマンネリ化も、妻だけEDの大きな特徴であり、原因の一つです。長年連れ添った夫婦の場合、どうしても関係がマンネリ化し、性生活においてもときめきや刺激が薄れてしまうのは自然なことです。マンネリ化によるEDは、以下のような状況で起こりやすいです。

  • 妻を「家族」として見ている: 妻を恋人ではなく、家族の一員として見ているため、性的な魅力を感じにくくなっている
  • 妻への愛情は変わらないが、性的な魅力を感じない: 妻への愛情は変わらないものの、性的な魅力を感じなくなり、性行為への意欲が低下している
  • 性生活が義務になっている: 性行為が義務的に感じられ、喜びや楽しみを感じにくくなっている

心当たりがある場合は、一人で悩まずに、専門医に相談することをおすすめします。

妻だけEDの治療法と夫婦関係改善のヒント

妻だけEDは治療により改善が期待できる症状です。心理的なアプローチや薬物療法、生活習慣の改善など、さまざまな治療法があります。治療法と、夫婦関係を改善するためのヒントについて、医師の立場から具体的な解説を交えながらわかりやすくお伝えします。

心理療法:カウンセリング、認知行動療法

心理療法では、パートナーとの関係におけるストレスや不安、過去のトラウマに対処することで、EDの改善を目指します。代表的な方法は、以下の表のとおりです。

心理療法の種類

説明

費用相場

カウンセリング

精神的な悩みや問題を専門家と一緒に解決していく

5,000円~15,000円/回

夫婦カウンセリング

夫婦間の問題を専門家のサポートを受けながら解決していく

10,000円~20,000円/回

認知行動療法

思考や行動パターンを変えて、問題解決を図る

5,000円~15,000円/回

心理療法は、特に心因性のEDに有効です。心因性EDとは、心理的な要因によって引き起こされるEDのことです。妻だけEDは、多くの場合、心因性EDに分類されます。

薬物療法:ED治療薬(バイアグラ、シアリスなど)

ED治療薬は、陰茎の血管を拡張させ、血流を良くすることで勃起を促す効果があります。バイアグラやシアリス、レビトラなど、さまざまな種類の薬があり、それぞれ効果の持続時間や費用などが異なります。ED治療薬の種類や効果の持続時間、費用については以下の表にまとめています。

ED治療薬の種類

効果の持続時間

費用相場

バイアグラ

約4時間

1,500円~2,500円/錠

シアリス

約36時間

2,000円~3,000円/錠

レビトラ

約8時間

1,800円~2,800円/錠

ED治療薬は、フィナステリドやデュタステリド、SSRIによる性機能障害といった、特定の薬剤が原因で起こる性機能障害の治療にも用いられることがあります。フィナステリドやデュタステリドは男性型脱毛症や前立腺肥大症の治療薬、SSRIは抗うつ薬として広く使用されていますが、稀に性機能障害の副作用を引き起こすことがあります。

薬剤の服用によってEDを発症した場合は、医師に相談し、適切な治療を受けることが重要です。稀なケースですが、薬剤性の性機能障害は放置すると深刻な影響を及ぼす可能性があるため、早期の対応が必要です。

ED治療薬を検討する際は、費用や選び方も重要なポイントになります。治療薬の価格相場や、手術を含めたED治療の費用について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>ED治療の費用は?治療薬や手術の価格相場を比較

生活習慣の改善

生活習慣の改善は、ED治療だけでなく、健康全般に重要です。生活習慣の改善ポイントを以下の表でまとめています。

生活習慣の改善項目

具体的な方法

食生活

野菜、果物、魚などをバランスよく摂取する

運動

週に3回以上、30分程度の有酸素運動を行う

睡眠

毎日同じ時間に寝起きし、7時間程度の睡眠時間を確保する

禁煙

禁煙外来などを利用して、禁煙に挑戦する

ストレス軽減

趣味やリラックスできる活動を楽しむ

生活習慣の改善は、一見地味な取り組みですが、長期的に見ると大きな効果をもたらします。食生活の改善は、血管の健康を維持するために重要です。動脈硬化は、EDの要因の一つです。バランスの取れた食事を心がけることで、動脈硬化の予防にも繋がり、EDの改善にも役立ちます。

十分な睡眠も重要です。睡眠不足は、男性ホルモンの分泌を低下させ、EDのリスクを高めます。質の高い睡眠を十分に確保することで、ホルモンバランスを整え、EDの改善に繋げましょう。

治療法を組み合わせて、自分に合った治療計画を立てていくことが重要です。

夫婦で取り組むべき課題

「妻だけED」は、一定数の男性が抱える悩みです。多くの患者さんを診察してきた経験から、実は非常に多くの方が同様の悩みを抱えていることをお伝えします。一人で悩まずに、パートナーと協力して問題解決に取り組むことが大切です。

夫婦間のコミュニケーション

妻だけEDは、身体的な原因だけでなく、心理的な原因やパートナーとの関係性が深く関わっている場合が多いです。以下のようなことを意識してコミュニケーションを取りましょう。

  • 素直な気持ちを伝える:「本当はもっとこうしてほしい」「こういうことが不安」など、恥ずかしがらずに、自分の気持ちや不安をパートナーに伝える
  • 相手の気持ちを理解しようと努める:「なぜそう思うのか」「何が不安なのか」など、相手の立場に立って考える
  • 性生活について具体的に話し合う:「こういう風に触ってほしい」「こういう体位が好き」など、具体的な希望を伝えることで、お互いの理解が深まる
  • 解決策を一緒に考える:「二人でカウンセリングを受けてみようか」「生活習慣を見直してみよう」など、具体的な行動目標を設定する
  • 日頃からコミュニケーションを取る:日々の会話の中で、お互いの気持ちを共有する

性生活で悩んでいることを伝えるだけでなく、日頃から感謝の気持ちを伝えることも大切です。「いつもありがとう」「一緒にいてくれて嬉しい」など、感謝の気持ちを伝えることで、パートナーとの関係性がより良好になり、性生活の改善にも繋がることが期待できます。

パートナーへの理解と協力

妻だけEDの改善には、パートナーの理解と協力が不可欠です。パートナーは、男性がEDで悩んでいることを理解し、サポートする必要があります。男性は、EDになると自信を失い、性生活に対して消極的になりがちです。

パートナーは、男性を責めたり、プレッシャーをかけたりするのではなく、寄り添い、励ますことが大切です。「大丈夫だよ」「一緒に乗り越えよう」といった言葉をかけるだけでも、男性の心に安心感を与えます。

パートナーも性生活について積極的に関わり、一緒に解決策を探していく姿勢が重要です。性行為の頻度や方法、雰囲気作りなどについて、一緒に考えてみましょう。「たまには違う雰囲気の場所でしてみようか」「今日はマッサージから始めてみよう」など、新しい試みを取り入れることで、性生活に新鮮さを取り戻せる可能性があります。

治療の選択肢はさまざまで、薬物療法やカウンセリング、生活習慣の改善などがあります。パートナーにも治療に同行してもらい、一緒に医師の話を聞くことで、より理解を深めることができます。

まとめ

妻だけEDでお悩みの方は、決して少なくありません。原因は心理的なものから身体的なもの、生活習慣、薬の副作用までさまざまです。妻だけEDの特徴として、主に以下のことが挙げられます。

  • 妻以外には勃起する
  • 妻との性生活にプレッシャーを感じている
  • 関係のマンネリ化を感じている

治療法としては、心理療法や薬物療法、生活習慣の改善などが有効です。何よりも大切なのは、パートナーとのコミュニケーションです。素直な気持ちを伝え合い、お互いを理解し、協力して問題解決に取り組むことが、妻だけEDの克服、そしてより良い夫婦関係へと繋がります。

一人で悩まず、専門家のサポートも活用しながら、より良い性生活を築きましょう。

当院では、ED治療薬として、院内処方しています。オンライン診療による処方も行っていますので遠方の方でも利用できます。気になる方はぜひ公式サイトをご確認ください。
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参考文献

ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

葉山芳貴

総院長、医学博士 葉山芳貴

経歴

平成14年
聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年
大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年
大手美容形成外科 院長 就任
平成27年
メンズサポートクリニック開設
平成28年
メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年
医療法人清佑会 理事長 就任

資格

医師免許(医籍登録番号:453182)

保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)