フォアダイスを自分で取るのは危険?推奨しない理由やリスク、安全な対処法を解説|MSクリニック横浜
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フォアダイスを自分で取るのは危険?推奨しない理由やリスク、安全な対処法を解説

  • 更新日:2025.03.01
  • 投稿日:2025.03.01

フォアダイスは陰部に現れる小さな白いブツブツです。性感染症と勘違いしやすい見た目から、自己処理を試みて傷跡が残ったり、感染症を引き起こしたりするケースもあります。本記事では、フォアダイスを自分で取る危険性や、感染症との見分け方、そして適切な対処法を詳しく解説します。

記事を読めば、フォアダイスの不安や疑問を解消し、適切なケアにつながります。

当院では、フォアダイスに関するお悩み相談・除去手術も受け付けています。不安を感じている方は当院公式サイトをご確認ください。

フォアダイスを自分で取るリスクと危険性

フォアダイスを自分で取ろうとすると、主に4つのリスクがあります。

  • 感染症のリスク
  • 出血のリスク
  • 傷跡や色素沈着のリスク
  • 誤診による悪化のリスク

感染症のリスク

フォアダイスを自分で取ろうとする行為は、皮膚のバリア機能を破壊し、細菌の侵入を許してしまいます。陰部は特に雑菌が繁殖しやすい環境であるため、消毒が不十分なピンセットや針を使用すると、傷口から容易に細菌が侵入し、感染リスクは飛躍的に高まります。重症化すれば入院が必要になるケースも考えられます。

出血のリスク

フォアダイスを自分で取ろうとすると、出血のリスクが伴います。出血量が少ない場合でも、傷口からの感染リスクを高める可能性があります。出血量が多い場合は、適切な止血処置が必要となる場合もあります。自己処理による出血は、予期せぬ事態を招く可能性があるため、避けるべきです。

傷跡や色素沈着のリスク

フォアダイスを自分で無理やり取ってしまうと、皮膚に大きなダメージを与え、傷跡が残ってしまうリスクがあります。色素沈着は皮膚の色が濃くなるため、元の皮膚の色に戻すことは困難です。同様に傷跡は皮膚が硬くなってしまうため、見た目だけでなく触った感触にも違和感を覚えることがあります。

一度できてしまった傷跡や色素沈着は、残る可能性が高いです。

誤診による悪化のリスク

フォアダイスは、他の皮膚疾患と見た目が似ている場合があります。尖圭コンジローマという性感染症は、フォアダイスと同様に陰部にブツブツができるため、素人目には判断が難しいです。尖圭コンジローマはウイルス感染によって引き起こされる疾患であり、放置すると病変が広範囲に拡大し、深刻な状態になる可能性があります。不適切な自己処理により形状や色調が変わることで、誤診を引き起こす可能性がないとは言い切れません。

尖圭コンジローマと見分けるには医師の診断が重要

尖圭コンジローマと見分けるには医師の診断が重要です。フォアダイスと尖圭コンジローマは、特に初期段階では似ているため、見た目だけで自己判断することは困難です。

フォアダイスは通常痛みやかゆみなどの自覚症状はありません。陰茎や陰嚢、亀頭、口唇、口腔内粘膜、包皮などに見られることがありますが、健康上の問題はありません。

尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)への感染によって引き起こされる性感染症です。初期は小さないぼ状の突起で、フォアダイスと同様に肌色や白っぽい色をしています。放置すると徐々に大きくなり、表面がカリフラワー状に変化していきます。

また、軟性下疳や梅毒も初期症状がフォアダイスと酷似しているため、自己判断は困難です。陰部にブツブツなどの異常が見られた場合は、医師の診断を受けることが重要です。

フォアダイスと診断された場合は、特に治療の必要はありませんが、見た目が気になる場合はレーザー治療などの選択肢があります。

フォアダイスの対処法について

フォアダイスの対処法には、主に3つの選択肢があります。

  • 皮膚科・泌尿器科の経験豊富な医師に相談
  • レーザー治療
  • 電気メス(焼灼)治療

皮膚科・泌尿器科の経験豊富な医師に相談

医師の診察では、視診や触診が行われます。必要に応じて、拡大鏡や皮膚生検などの検査が行われます。検査を通して、フォアダイスなのか、他の疾患なのかを正確に診断し、適切な治療方針を決定します。

医師は疾患を鑑別するために、病変部の形状や大きさ、分布、自覚症状の有無などを確認します。必要に応じて、HPV-DNA検査などの精密検査を行うこともあります。検査結果を総合的に判断することで、正確な診断を下します。

レーザー治療

CO2レーザーを用いてフォアダイスを蒸散させる方法です。周囲の組織へのダメージが少ないのが特徴です。レーザー治療は手術跡が残りにくいというメリットがあります。

電気メス(焼灼)治療

電気メス治療は、高周波電流を用いてフォアダイスを焼き切る方法です。高周波電流によって血管が凝固されるため、出血のリスクが軽減されます。レーザー治療と比較して治療費が比較的安価であることがメリットです。電気メスの代用で電気焼灼機と呼ばれる機器で治療を行うクリニックもあります。

当院では、フォアダイスの治療で電気メス治療を行っています。約20分の施術であり、傷跡も残りません。当院のフォアダイス治療が気になる方は公式サイトを確認してみてください。

フォアダイス除去の費用とダウンタイム

どちらの治療法も局所麻酔を使用するため、痛みはほとんどありません。治療時間は10〜20分程度と短く、日帰りで治療を受けることができます。

フォアダイス除去の費用は、クリニックや治療法によって異なりますが、一般的には平均5万円〜10万円です。健康保険は適用されないため、全額自己負担となります。治療後のダウンタイムは、個人差がありますが、一般的には1〜​2​週間程度です。

治療部位にかさぶたができますが、通常1〜2週間で自然に剥がれ落ちます。ダウンタイム中は、施術部位を清潔に保ち、刺激を与えないように注意する必要があります。

フォアダイス対処後の対応について

フォアダイスを除去した後のケアは、主に6つあります。

ケア項目

具体的な方法

清潔

刺激の強い石鹸や洗浄剤を使用するのは避け、ぬるま湯で優しく洗浄し、清潔なガーゼで水分を拭き取る

薬の塗布

医師の指示に従って、処方された薬を塗る

刺激の回避

通気性の良い下着を着用し、施術部位を触らない

食事

バランスの良い食事は皮膚の新陳代謝を活発にし、手術の治りを早める効果が期待できる

禁煙・禁酒

喫煙・過度の飲酒は手術の治りを遅らせる原因となる

定期的な診察

自己判断を避け、医師の指示に従って定期的に診察を受ける

適切なケアによって手術の治りを早め、感染症などの合併症のリスクを減らすことができます。

フォアダイスの再発

フォアダイスは良性のものなので、一度除去すれば再発することはほとんどありません。しかし、体質によっては再発する可能性もあります。

フォアダイスの合併症防止策は主に3つあります。

  • 皮膚を清潔に保つ
  • 栄養バランスの取れた食生活を送る
  • 十分な睡眠時間を確保する

皮膚を清潔に保つ

皮膚を清潔に保つことは、フォアダイスだけでなく、さまざまな皮膚トラブルの予防につながります。毎日シャワーを浴び、清潔な下着を着用しましょう。汗や汚れをそのままにしておくことは、細菌が繁殖しやすくなり、皮膚トラブルの原因です。

栄養バランスの取れた食生活を送る

栄養バランスの取れた食生活を送ることも、健康な皮膚を維持するために重要です。ビタミンやミネラルが不足すると、皮膚の抵抗力が弱まり、トラブルを起こしやすくなります。野菜や果物を積極的に摂るように心がけて、皮膚に必要な栄養素を補いましょう。

十分な睡眠時間を確保する

睡眠不足は、免疫力の低下やホルモンバランスの乱れを引き起こし、皮膚トラブルのリスクを高めます。毎日十分な睡眠時間を確保し、体のリズムを整えましょう。質の高い睡眠は、皮膚の再生を促し、健康な状態を維持するのに役立ちます。

まとめ

フォアダイスを自分で取ることは、感染症や傷跡のリスクがあるため推奨されません。感染症や出血、傷跡、色素沈着、誤診による悪化などのさまざまなリスクが伴います。治療法にはレーザー治療や電気メス治療があり、保険適用外で、平均5万円~10万円程度の費用がかかります。治療後のダウンタイムは約1週間です。

日々の清潔なスキンケアやバランスの良い食事、十分な睡眠、ストレス管理を心がけましょう。フォアダイスが気になるときは、一人で悩まず、早めに経験豊富な医師に相談することが大切です。

以下の記事では、フォアダイスの原因や症状など、網羅的に解説していますのであわせてご覧ください。
>>【医師監修】フォアダイスとは?原因や症状、治療法を解説

参考文献

ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

葉山芳貴

総院長、医学博士 葉山芳貴

経歴

平成14年
聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年
大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年
大手美容形成外科 院長 就任
平成27年
メンズサポートクリニック開設
平成28年
メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年
医療法人清佑会 理事長 就任

資格

医師免許(医籍登録番号:453182)

保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)