朝立ちしない原因と対処法!ホルモンバランスと生活習慣の影響|MSクリニック横浜
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朝立ちしない原因と対処法!ホルモンバランスと生活習慣の影響

  • 更新日:2025.04.21
  • 投稿日:2025.04.21
朝立ちしない原因と対処法!ホルモンバランスと生活習慣の影響

あなたは最近、朝の目覚めとともに以前のように「力強さ」を感じなくなっていませんか?実は「朝立ち」は、男性の健康のバロメーターとも言われています。20代をピークに減少していく男性ホルモンと密接な関係があり、朝立ちの有無は潜在的な健康リスクを示唆している可能性も考えられます。加齢だけが原因ではなく、ストレスや生活習慣、服用中の薬なども影響している可能性があります。

本記事では、朝立ちが起きない6つの原因を医師の視点から解説し、生活習慣の改善策や専門クリニックへの相談について詳しくお伝えします。

MSクリニック横浜では「最近、朝立ちが少なくなった」「以前より元気がない」と感じている方に対し、年齢や生活習慣の変化をふまえた丁寧な診断とサポートを行っています。朝立ちの変化は、体からの大切なサインかもしれません。気になることがあれば、専門医のアドバイスを受けて、健康と自信を取り戻す第一歩を踏み出しましょう。

朝立ちしない6つの原因

朝立ちがないことに気づき、男性機能の低下を心配する方は少なくありません。朝立ちは健康のバロメーターとも呼ばれ、朝立ちの有無は男性にとって気になるものです。

朝立ちがないことが必ずしも異常とは言えませんが、潜在的な健康リスクを示唆している可能性もあるため、注意が必要です。朝立ちが起きない原因を以下の6つに分け、医師の視点から具体的な解説を加えながら、わかりやすく解説します。

  • 加齢による男性ホルモンの減少
  • ストレス・疲労の蓄積
  • 睡眠不足や不規則な生活
  • 喫煙や過度の飲酒
  • 糖尿病や高血圧などの生活習慣病
  • 服用中の薬の影響

加齢による男性ホルモンの減少

男性ホルモンであるテストステロンは、男性の性機能にとって重要な役割を果たしています。思春期以降に分泌量が増え、20代をピークに、加齢とともに徐々に減少していきます。テストステロンの減少は、朝立ちの頻度低下につながります。

テストステロンの減少は自然な体の変化であり、誰にでも起こりうることです。しかし、40代以降になると、男性更年期障害(LOH症候群)によってテストステロンの減少がより顕著になる場合があります。LOH症候群では、朝立ちの減少以外にも、以下のような症状が現れることがあります。

  • 性欲の低下
  • ED
  • 倦怠感
  • イライラ
  • 抑うつ気分
  • 発汗
  • ほてり

こうした症状は、加齢に伴うテストステロンの変化と深く関係しています。以下の記事では、年齢によって変化する朝立ちの特徴や健康状態との関連、対策について詳しく解説しています。
>>年齢による朝立ちの変化と特徴!健康状態を示すサインと対策法

ストレス・疲労の蓄積

ストレスや疲労が蓄積すると、自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位な状態が続きます。交感神経は、体を緊張状態にさせる神経です。緊張状態が続くと、本来リラックスしているべき睡眠時に、勃起に必要な副交感神経が十分に働かなくなり、朝立ちが起こりにくくなります。

現代社会はストレスに満ち溢れています。仕事でのプレッシャーや、人間関係のトラブル、将来への不安など、ストレスの原因は人それぞれです。長時間労働や不規則な生活により、慢性的な疲労を抱えている方も多いです。

睡眠不足や不規則な生活

成長ホルモンやテストステロンなどのホルモン分泌は、睡眠中に活発に行われます。睡眠不足になると、ホルモン分泌が乱れ、朝立ちにも影響が出ます。

質の良い睡眠を十分にとるためには、年齢に合わせた適切な睡眠時間を確保することが重要です。一般的には、10代は8〜10時間、20〜50代は6.5〜7.5時間、60代以降は6時間弱が目安とされています。

喫煙や過度の飲酒

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、動脈硬化を促進します。動脈硬化は、血管が硬くもろくなる病気であり、陰茎への血流を悪くし、勃起機能を低下させます

アルコールは少量であればリラックス効果がありますが、過度な飲酒は逆効果です。テストステロンの分泌を抑制し、勃起神経に悪影響を与える可能性があります。

糖尿病や高血圧などの生活習慣病

糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、血管にダメージを与え、動脈硬化を進行させる原因となります。動脈硬化は陰茎への血流を阻害するため、朝立ちしにくくなるだけでなく、EDのリスクも高めます。

糖尿病は神経障害を伴うことも多く、勃起に必要な自律神経の働きが低下することで、自然な勃起反応が起こりにくくなります。こうした変化は性機能の問題だけでなく、全身の血管健康のサインとしても見逃せません。

以下の記事では、糖尿病とEDの関係について、妊娠への影響や具体的な治療法まで詳しく解説しています。生活習慣病が気になる方は、あわせて参考にしてください。
>>糖尿病だとEDのリスクは高い?妊娠しにくい?原因や症状、治療法を解説

服用中の薬の影響

服用している薬の中には、朝立ちに影響を与えるものがあります。例えば、高血圧の薬や抗うつ薬、睡眠薬、抗アレルギー薬などの中には、勃起機能を低下させる副作用を持つものがあります。

自己判断で薬の服用を中止することは危険です。気になる場合は、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。薬の種類や服用量を調整することで、副作用を軽減できる可能性があります。

朝立ちと健康リスクの関係

朝立ちは実際にはどんな健康リスクと関連しているのでしょうか。加齢による自然な変化だけではない可能性も考慮し、以下4つのリスクについて詳しく解説していきます。

  • ED(勃起不全)の初期症状の可能性
  • 心血管疾患や糖尿病などのリスク増加
  • メンタルヘルスへの影響
  • パートナーとの関係悪化

ED(勃起不全)の初期症状の可能性

朝立ちの減少は、ED(勃起不全)の初期症状である可能性があります。EDとは、性行為に満足できる勃起を得られない、あるいは維持できない状態を指します。

朝立ちの有無はEDの診断基準の一つですが、朝立ちがないからといって必ずしもEDであるとは限りません。しかし、EDの初期段階では、朝立ちの頻度や硬さが低下することが多く、放置すると症状が悪化することもあります。EDの原因として以下のようなものが挙げられます。

  • 加齢
  • 生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)
  • ストレス
  • 喫煙
  • 過度の飲酒
  • 薬の副作用

中でも、動脈硬化はEDの大きな危険因子です。動脈硬化は血管の老化現象であり、血管が硬く狭くなることで血流が悪化します。陰茎の勃起は、陰茎海綿体への血流増加によって起こるため、血流が悪化すると勃起機能が低下するのです。

心血管疾患や糖尿病などのリスク増加

朝立ちしない状態が続くと、心血管疾患や糖尿病などのリスク増加にもつながることがあります。糖尿病もEDと密接な関係があります。高血糖状態が続くと血管が傷つきやすく、動脈硬化が進行しやすくなります。糖尿病は神経障害を引き起こすこともあり、勃起神経に影響を与え、EDにつながる可能性があります。

糖尿病の初期段階では自覚症状がない場合が多く、朝立ちの減少といった変化に気づくことで、早期発見・治療につながることもあります。

メンタルヘルスへの影響

朝立ちがない、または回数が減ったことで、精神的なストレスを感じ、メンタルヘルスに悪影響を及ぼすことがあります。男性にとって朝立ちは男性の健康状態を知る一つの参考となるため、朝立ちがないことで自信を失ったり、不安になったりする方も少なくありません。精神的な負担は、さらにEDを悪化させる可能性があるため、注意が必要です。

うつ病などの精神疾患もEDの原因となることがあります。精神的なストレスや不安は、自律神経のバランスを崩し、勃起機能に影響を与える可能性があります。一部の抗うつ薬はEDの副作用を引き起こすことが知られています。

以下の記事では、心因性EDの具体的な症状や、対処法・治療法について詳しく解説しています。ストレスが関係していると感じる方は、ぜひ参考にしてください。
>>心因性EDの原因とは?主な症状や対処法、治療法を解説

パートナーとの関係悪化

朝立ちがない状態が続くと、パートナーとの性生活に影響を与え、関係が悪化してしまう可能性も懸念されます。朝立ちは男性の性機能の健康状態を示す指標の一つであり、朝立ちがないことでパートナーに不安や心配を与えてしまうかもしれません。EDによって性行為が満足にできなくなると、パートナーとの関係に溝が生じる可能性があります。

EDは生活の質や性的満足度、パートナーシップに悪影響を及ぼす可能性があるとされており、良好なパートナーシップを維持するためにも、朝立ちの変化に気づいたら、早めに医療機関を受診し、適切なアドバイスや治療を受けることが大切です。

特に「妻だけED」と呼ばれる症状に悩む方も少なくありません。以下の記事では、その特徴や原因、夫婦で向き合うための具体的な対策について詳しく解説しています。
>>妻だけEDの特徴は?勃起しない原因と治し方、夫婦で取り組むべき対策

朝立ちを改善する生活習慣5選

生活習慣を見直すことで、朝立ちが改善する可能性も十分にあります。以下でご紹介する5つのポイントを参考に、より健康的な生活を目指してみましょう。

  • バランスの良い食事で栄養補給
  • 適度な運動で血行促進
  • 睡眠の質を高める工夫
  • ストレス軽減とリラックス
  • 喫煙・節酒で健康的な生活

バランスの良い食事で栄養補給

メタボリックシンドロームは、高血圧や高血糖、脂質異常症などが組み合わさった状態ですが、メタボリックシンドロームは勃起不全のリスクを最大で4倍増加させることが示唆されています。

バランスの良い食事は血管の健康を保つだけでなく、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防にもつながります。栄養素の摂取方法は以下のとおりです。

  • タンパク質
    筋肉や血管を作る材料となるため、肉や魚、卵、大豆製品などを積極的に摂りましょう。鶏むね肉やサケなどは良質なタンパク質源としておすすめです。
  • ビタミン・ミネラル
    血管を丈夫にする働きがあるため、野菜や果物を食べましょう。緑黄色野菜には抗酸化作用のあるビタミン類が豊富に含まれています。
  • 亜鉛
    男性ホルモンの生成をサポートするミネラルです。牡蠣や牛肉、ナッツ類などに多く含まれています。十分な亜鉛摂取は健康的なホルモンバランスの維持に役立つ可能性があります。
  • シトルリン
    血管を拡張する効果のあるアミノ酸です。スイカやメロン、きゅうりなどに多く含まれています。シトルリンは体内でアルギニンというアミノ酸に変換され、血管拡張作用を発揮します。

偏った食事や過度なダイエットは栄養不足を招き、かえって逆効果になる可能性があります。さまざまな食材をバランス良く食べるように心がけ、必要に応じてサプリメントも活用してみましょう。

適度な運動で血行促進

運動不足は、血行不良や肥満につながり、朝立ちの減少に影響を与える可能性があります。適度な運動は、血行を促進し、男性ホルモンの分泌を促す効果も期待できます。

ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、特に効果的です。週に2~3回、30分程度の運動を目標に、無理なく続けられるペースで始めてみましょう。

激しい運動は、かえってストレスになる場合もあるので、自分の体力に合った運動を選ぶことが大切です。近所の公園を散歩する、自転車に乗る、軽い筋トレをするなど、日常生活の中で体を動かす機会を増やすだけでも効果が期待できます。

睡眠の質を高める工夫

良い睡眠のためには、寝る前にカフェインを摂らない、寝室を暗く静かに保つ、毎日同じ時間に寝起きするなど、睡眠の質を高める工夫をしてみましょう。寝る前にスマートフォンやパソコンの画面を見るのを避け、リラックスする時間を作ることも効果的です。

ストレス軽減とリラックス

ストレスを溜め込まないよう、趣味やリラックスできる時間を持つ、友人や家族と過ごすなど、自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。軽い運動や瞑想、読書、音楽鑑賞なども効果的です。

ストレスが慢性化すると自律神経のバランスが崩れ、ホルモン分泌や血流にも悪影響を及ぼすことがあります。心と体の両方をリフレッシュさせることが、勃起機能の維持にも役立ちます。

禁煙・節酒で健康的な生活

健康的な生活を送るためにも、禁煙・節酒を心がけましょう。どうしてもタバコがやめられない場合は、医師に相談し、禁煙補助薬の使用を検討してみましょう。

飲酒は適量を守り、深酒は避けるようにしましょう。毎日の習慣を少しずつ見直すことで、体の内側からの改善が期待できます。

専門クリニックへの相談

朝立ちの原因を自己判断するのは難しいため、朝立ちの減少が気になる場合は、一人で悩まずに専門クリニックに相談することをおすすめします。

専門クリニックでは、男性更年期障害(LOH症候群)やED(勃起不全)など、男性特有の悩みに対応できます。専門知識と経験を持った医師が、丁寧な問診や診察、血液検査などを通じて原因を特定し、適切な治療法を提案します。

ホルモンバランスの調整やED治療薬の処方、生活習慣指導など、患者さんの状態に合わせた対応を提供することで、症状の改善をサポートします。朝立ちの減少は、単なる加齢現象として片付けずに、潜在的な健康リスクのサインとして捉えることが重要です。

早期発見・早期治療によって、より深刻な病気を防ぎ、健康的な生活を取り戻せる可能性があります。些細なことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。

まとめ

朝立ちの減少は、男性機能の低下を心配する大きな要因となります。しかし、朝立ちの頻度は年齢や体調によって変化するものであり、必ずしも深刻な問題を示すとは限りません。朝立ちの改善に役立つ可能性がある生活習慣は、以下のとおりです。

  • バランスの良い食事
  • 適度な運動
  • 質の高い睡眠
  • ストレス軽減
  • 禁煙・節酒

朝立ちの減少が気になる場合は、一人で悩まず、専門クリニックに相談することをおすすめします。経験豊富な医師による適切な診断と治療を受けることで、不安を解消し、より健康的な生活を目指せます。

以下の記事では、朝立ちが起こるメカニズムや年齢による変化、健康状態との関係について、詳しく解説しています。朝立ちの理解を深めることで、より的確な対策を取るヒントが得られるでしょう。
>>朝立ちの仕組みと健康状態の関係、年齢による変化と対策

参考文献

 

ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

葉山芳貴

総院長、医学博士 葉山芳貴

経歴

平成14年
聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年
大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年
大手美容形成外科 院長 就任
平成27年
メンズサポートクリニック開設
平成28年
メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年
医療法人清佑会 理事長 就任

資格

医師免許(医籍登録番号:453182)

保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)