男性の性欲減退の原因と対策!経験豊富な医師が教える回復のための鍵|MSクリニック横浜
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男性の性欲減退の原因と対策!経験豊富な医師が教える回復のための鍵

  • 更新日:2025.04.21
  • 投稿日:2025.04.21
男性の性欲減退の原因と対策!経験豊富な医師が教える回復のための鍵

性生活にお悩みはありませんか?性欲減退は多くの男性が経験する悩みです。加齢によるテストステロンの減少や日々のストレス、生活習慣の乱れなど、原因は一つとは限りません。

本記事では、以下について解説します。

  • 男性の性欲減退の原因
  • 性欲減退の改善と予防の生活習慣
  • 性欲減退に対する治療法

記事を読むことで、性欲減退の原因から改善や予防法、医療的なアプローチまで経験豊富な医師の見解をもとに自分自身の体調やライフスタイルを見直すきっかけにもつながります。

MSクリニック横浜では、性欲の減退でお悩みの方へ、原因を丁寧に見極めたうえで、一人ひとりに合った診断と治療をご提供しています。デリケートなお悩みこそ、専門医のサポートを受けることで、より前向きで充実した毎日へとつながります。まずは一歩踏み出して、自分らしい健康と性生活を取り戻しましょう。

男性の性欲減退の原因5選

性欲減退の5つの原因は以下のとおりです。

  • 加齢によるテストステロンの減少
  • ストレスや心理的要因
  • 生活習慣の乱れ
  • 疾患による影響
  • 薬の副作用

誰にでも起こりうるので、適切な対策をとることが大切です。

加齢によるテストステロンの減少

男性ホルモンであるテストステロンは、精子の生産や性欲の維持に重要な役割を果たしています。20〜30代をピークに、加齢とともにテストステロンは徐々に減少していきます。40代以降になると、減少はより顕著になり、性欲の低下につながることがあります。

テストステロンの減少は、個人差が大きく、生活習慣の乱れやストレスによって20代でも減少し始めることがあります。健診などで同世代の平均値と比較して低い値を示している方は、生活習慣の見直しも検討する必要があります。

テストステロンの減少による性欲減退は、さまざまな症状を伴うことがあります。男性更年期障害(LOH症候群)の症状として現れる場合もありますので、複数の症状が重なっている場合は医療機関への受診をおすすめします。詳しい症状は以下のとおりです。

  • 性欲の低下
  • 勃起機能の低下
  • 疲労感
  • 抑うつ気分
  • 筋肉量の減少
  • 体脂肪の増加

以下の記事では、40代男性の性欲減退の原因について、ホルモンの変化や心身のストレスなどさまざまな観点から解説し、改善に向けたアプローチも紹介しています。
>>40代男性の性欲減退の原因とは?心身の変化と改善アプローチ

ストレスや心理的要因

現代社会において、ストレスは誰にとっても避けて通れないものです。過度なストレスは、性欲減退の大きな原因です。ストレスを感じると、体内でコルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールとは、テストステロンの分泌を抑制する働きがあるため、性欲の低下につながるのです。

ストレスが長引くと、自律神経のバランスが乱れ、交感神経と副交感神経の調整が困難になります。性欲や勃起には、リラックスした状態をつくる副交感神経が優位になる必要があります。ストレスで交感神経が優位な状態が続くと、性欲が湧きにくくなってしまうのです。

不安や抑うつなどの精神的な問題も、性欲減退に影響を与えます。うつ病になると、性欲が低下します。パートナーとの関係の悪化や仕事でプレッシャーを感じることなど、心理的なストレスも性欲減退の要因です。心理的ストレスは、神経伝達物質の減少を介して、脳内の情報伝達を阻害し、性的興奮を感じにくくさせます。

こうしたストレスの影響は、「朝立ち」の頻度にも現れることがあります。朝立ちはホルモンや神経系の健康状態を映す一つの指標とされています。以下の記事では、朝立ちのメカニズムや年齢による変化、健康状態との関係について詳しく解説しています。
>>朝立ちの仕組みと健康状態の関係、年齢による変化と対策

生活習慣の乱れ

日常生活における何気ない習慣が、性欲減退につながっている可能性があります。睡眠不足や運動不足、偏った食事、過度の飲酒、喫煙などは、テストステロンの産生を妨げ、性欲を低下させる原因となります。

食生活においては、亜鉛やビタミンD、タンパク質、ビタミンB群などの栄養素が不足すると、男性ホルモンの合成や活力の維持に悪影響を及ぼします。バランスの良い食事を心がけることは、性欲の維持だけでなく、健康全般に重要です。

睡眠不足はテストステロンの分泌低下に直結します。成人の場合、6〜8時間の睡眠が理想とされていますが、毎日4時間しか睡眠を取っていない人と8時間睡眠の人では、テストステロン値に2倍近くの差が出たという研究結果もあります。

疾患による影響

性欲減退は、特定の疾患によって引き起こされる場合もあります。慢性腎臓病や高プロラクチン血症などの疾患は、ホルモンバランスを崩し、性欲減退につながる可能性があります。糖尿病や高血圧などの生活習慣病も血管を傷つけ、血流を悪くすることで、勃起機能の低下や性欲減退を引き起こすことがあります。

甲状腺機能低下症や副腎機能不全などの内分泌系の疾患も、ホルモンバランスに影響を与え、性欲減退の原因です。性機能低下症やうつ病も性欲減退に関連しています。

薬の副作用

服用している薬が、性欲減退の原因となっているケースもあります。一部の抗うつ薬や前立腺肥大治療薬(デュタステリドなど)は、性欲低下を副作用として引き起こします。降圧剤や抗不安薬、AGA治療薬なども、性欲減退の副作用を引き起こす可能性があります。

服用している薬によって性欲減退の症状が現れた場合は、自己判断で服薬を中止せず、医師に診察をおすすめします。薬の種類変更や服用量を調整することで、副作用を軽減できる場合があります。

性欲減退の改善と予防の生活習慣5選

性欲減退は、加齢やストレス、生活習慣の乱れ、疾患、薬の副作用など、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こる症状です。放置せずに生活習慣を見直すことで改善できる場合も多くあります。生活習慣を意識的に取り入れることで、より活力ある生活を取り戻すきっかけとなります。

性欲減退を改善・予防するための5つの生活習慣は以下のとおりです。

  • バランスの良い食事を摂取する
  • 適度な運動でテストステロンの分泌を促す
  • 十分な睡眠でホルモンバランスを整える
  • ストレスマネジメントを行う
  • 禁煙・節酒する

バランスの良い食事を摂取する

性欲減退の改善・予防には、男性ホルモンの産生に欠かせない栄養素をバランスよく摂取することが重要です。「亜鉛」「タンパク質」「ビタミンD」は積極的に摂り入れたい栄養素です。栄養素をバランス良く摂取するために、さまざまな食品を食べるように心がけましょう。

栄養素や多く含まれる食品、効果は以下の表のとおりです。

栄養素

多く含まれる食品

効果

亜鉛

牡蠣、レバー、牛肉、ナッツ

テストステロンの生成促進

タンパク質

肉、魚、卵、大豆製品

筋肉やホルモンの生成

ビタミンD

魚、きのこ、卵

骨の健康維持、テストステロンの生成

適度な運動でテストステロンの分泌を促す

適度な運動は、テストステロンの分泌を促進し、性欲減退の改善に効果的です。スクワットやデッドリフトなどの下半身の筋トレは、大きな筋肉を使うためテストステロンの分泌をより効果的に高めると言われています。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動も、血行促進効果があり、性機能の改善に役立ちます。

毎日継続して行うことが理想ですが、週に数回、30分程度の運動でも効果が期待できます。過度な運動は、逆にテストステロンの分泌を抑制してしまうことがあるため、適度な負荷で行うことが大切です。

十分な睡眠でホルモンバランスを整える

睡眠不足はテストステロンの分泌を低下させ、性欲減退につながります。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、テストステロンの分泌を促す作用があるため、質の良い睡眠を十分にとることが重要です。成人の場合、6~8時間の睡眠時間が理想的とされています。

毎日同じ時間に寝起きすることや寝る前にカフェインを摂らない、寝る2時間前にはパソコンやスマートフォンを見ないなど、睡眠の質を高める工夫をしましょう。睡眠の質が向上することで、ホルモンバランスが整い、性欲も高まることが期待できます。

ストレスマネジメントを行う

ストレスは性欲減退の大きな原因の一つです。自分に合ったストレス解消法を見つけて、心身のリフレッシュを心がけましょう。ストレスマネジメントは以下のとおりです。

  • 趣味やリラックスできる時間を持つ
  • 軽い運動をする
  • 自然に触れる
  • 瞑想やヨガを行う

ストレスをうまくコントロールすることで、テストステロンの分泌を正常に保ち、性欲減退を予防できます。

禁煙・節酒する

喫煙は血管を収縮させ、血行を悪くするため、性機能の低下につながります。陰茎の勃起は、陰茎海綿体への血流増加によって起こるため、血行不良は勃起不全のリスクを高めます。過度の飲酒も、テストステロンの分泌を抑制します。飲酒は適量でリラックス効果が期待できますが、過度は逆効果ですので注意が必要です。

性欲減退に対する治療法4選

代表的な4つの治療法は以下のとおりです。

  • 診察
  • テストステロン補充療法
  • 漢方薬による治療
  • 生活習慣改善指導

性欲減退は、適切な治療とケアによって改善できる可能性があります。

診察

性欲減退の原因は、精神的な要因が大きく影響しているケースもあります。職場での人間関係や過剰なプレッシャー、将来への不安、パートナーとの関係悪化など、さまざまなストレスが性欲を低下させることがあります。

診察では、臨床心理士や精神科医などの専門家が、ストレスの原因を探り、具体的な解決策を一緒に考えていきます。性欲減退の改善が期待できるだけでなく、心身の健康を取り戻すきっかけとなる可能性があります。

テストステロン補充療法

テストステロンは、男性ホルモンの一種であり、性欲や勃起力に深く関わっています。加齢やストレス、生活習慣の乱れ、特定の疾患などが原因でテストステロンの分泌量が低下すると、性欲減退につながることがあります。

テストステロン補充療法は、不足しているテストステロンを外から補うことで、性欲や勃起力の回復が期待できる治療法です。研究によると、テストステロン補充療法は、血清中のテストステロン濃度を生理学的範囲まで上昇させます。性欲減退や勃起不全、抑うつ気分、貧血、筋肉量および骨量減少の症状を改善する効果が期待できます。

注射や塗り薬、貼り薬、経口薬などさまざまな種類があり、医師があなたの症状やライフスタイルや年齢などを考慮して最適な方法を選択します。

テストステロン補充療法は、前立腺肥大症を悪化させる可能性や多血症、精巣萎縮などの副作用が現れる可能性もあります。必ず経験豊富な医師の診察を受け、医師の指示に従って適切に使用する必要があります。自己判断での使用は絶対に避けましょう。

定期的な血液検査を行いながら、テストステロンの値や赤血球数などをモニタリングし、安全性を確認しながら治療を進めていくことが重要です。

漢方薬による治療

漢方薬は、自然由来の生薬を複数組み合わせたもので、身体全体のバランスを整えながら性欲減退の改善を図ります。西洋医学の薬とは異なり、比較的副作用が少ないというメリットがあります。代表的な漢方薬と効果は以下の表のとおりです。

漢方薬

効果

八味地黄丸

・冷え症
・頻尿
・腰痛

補中益気湯

・体力増強

・消化機能の改善

・自律神経の調整

・免疫力向上

漢方薬は、あなたの体質や症状に合わせて処方されますので、自己判断で服用せず、医師の診察をおすすめします。漢方薬は即効性があるわけではなく、効果を実感するまでにはある程度の時間を要します。継続して服用することで身体の内側から精力を高めていく効果が期待できます。

生活習慣の改善指導

性欲減退は、生活習慣の乱れが原因で引き起こされることも多くあります。食生活の改善や適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理など、日常生活を見直すことで、性欲減退の改善につながることがあります。

バランスの良い食事や適度な運動は血行を促進し、テストステロンの分泌を促す効果があります。ウォーキングやジョギングなどを習慣に取り入れ、十分な睡眠をとることで心身のリフレッシュにつながり、性欲減退の改善にも役立ちます。

まとめ

男性の性欲減退は、加齢やストレス、生活習慣、疾患、薬などさまざまな原因が考えられます。一人で悩まず、まずは生活習慣の見直しから始めてみましょう。バランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理、禁煙・節酒など、できることから取り組むことが大切です。

改善が見られない場合は、経験豊富な医師に診察やテストステロン補充療法、漢方薬など、適切な治療法を選択しましょう。自分に合った方法で、性生活の質を高め、より活力ある毎日を取り戻しましょう。

性欲減退とあわせて「朝立ちがなくなった」と感じている方も少なくありません。これはホルモンバランスや睡眠の質、血流などが関係している可能性があります。以下の記事では、朝立ちが起きない原因やその対処法について詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
>>朝立ちしない原因と対処法!ホルモンバランスと生活習慣の影響

参考文献

ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

葉山芳貴

総院長、医学博士 葉山芳貴

経歴

平成14年
聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年
大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年
大手美容形成外科 院長 就任
平成27年
メンズサポートクリニック開設
平成28年
メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年
医療法人清佑会 理事長 就任

資格

医師免許(医籍登録番号:453182)

保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)