包茎だとコンドームが外れやすい?付けにくい?原因と対策を解説
- 更新日:2025.03.13
- 投稿日:2025.03.01

コンドームが外れやすい、あるいは付けにくいといった経験はありませんか?包茎が原因でコンドームが正しく使えていないケースは少なくありません。
この記事では、包茎の種類とコンドームへの影響、そして外れやすい、付けにくい原因を解説します。適切なコンドームの選び方・付け方、包茎手術、生活習慣の改善といった3つの対策についてもご紹介します。自分に合った対策を見つけて、より安全で快適な性生活を送る第一歩を踏み出しましょう。
以下の記事では、包茎の種類について、より詳しく解説しています。包茎の図もあるので、参考にしてみてください。
>>包茎の種類・包茎とは?
包茎とコンドームの関係とは?
コンドームは性感染症や望まない妊娠を防ぐために、正しく使用することが重要です。しかし、包茎の方は「コンドームがうまく使えない…」「すぐに外れてしまう…」と悩んでいる場合も少なくありません。
実際に、包茎の状態によってはコンドームが外れやすくなったり、正しく装着できなかったりするなどの問題が起こることがあります。包茎がコンドームにどのような影響を与えるのかを解説します。
包茎の種類とコンドームへの影響
包茎とは、陰茎の亀頭が包皮によって覆われたままの状態です。大きく分けて「仮性包茎」と「真性包茎」の2種類があります。
仮性包茎は、一見すると包皮が亀頭を覆っているように見えますが、手で簡単に剥ける包茎です。思春期までは多くの男性が仮性包茎の状態ですが、成長とともに包皮が剥けるケースもあります。
真性包茎は、包皮の先端が狭くなっており、亀頭を完全に露出できない包茎です。包皮の開口部が狭かったり、包皮と亀頭が癒着していたりすることが原因です。
仮性包茎の場合、コンドームの使用自体は可能ですが、包皮の余りによってコンドームがズレて外れやすくなる可能性があります。特に、挿入時の動きによって包皮が一緒に動いてしまうことで、コンドームも引っ張られてしまいます。
真性包茎の場合は、そもそも亀頭を露出させることが難しいため、コンドームを正しく装着することが困難です。無理に装着しようとすると、痛みを伴ったり、包皮を傷つけたりする危険性もあります。
コンドームが外れやすい原因
包茎の状態によってコンドームが外れやすくなる原因は、主に「包皮の余り」と「挿入時の動き」です。仮性包茎の場合、包皮が余っているため、コンドームが陰茎にぴったりとフィットせず、性行為中の動きでズレてしまうことがあります。
真性包茎の場合、亀頭が露出していないため、コンドームと陰茎の間に摩擦が生じにくく、滑りやすくなってしまいます。コンドームのサイズが合っていないことも、外れやすくなる原因の一つです。
装着方法が不適切な場合も、コンドームが外れやすくなります。正しく装着できていない場合、コンドームがしっかりと固定されず、外れやすくなります。
コンドームが付けにくい原因
包茎の状態によってコンドームが付けにくい原因も、包茎の種類によって異なります。
真性包茎の場合、亀頭を露出させることができないため、コンドームを正しく装着すること自体が難しいです。仮性包茎の場合でも、包皮を剥かずに装着しようとすると、包皮が邪魔になって付けにくくなります。勃起が不十分な状態で装着する場合も、コンドームが滑りやすく、装着が難しいです。
包茎の状態によっては、コンドームの装着に時間がかかったり、痛みを伴ったりすることもあります。包茎に悩んでいる方は、コンドームの使用に抵抗を感じて、性行為自体を避けてしまうケースも少なくありません。
コンドームが外れやすい、付けにくい原因は上記以外にもさまざまです。まずはご自身の包茎の状態を正しく理解することが大切です。必要であれば、専門の医療機関を受診し、適切なアドバイスを受けましょう。
包茎でもコンドームを正しく使用する対策3選
包茎でもコンドームを正しく使用するには、以下の3つの対策が重要です。
- 適切なコンドームの選び方・付け方を理解する
- 包茎手術を受ける
- 陰茎を清潔に保つ
記事の内容を参考に、自分ができる対策を始めてみましょう。
適切なコンドームの選び方・付け方を理解する
包茎の方は、コンドームの選び方や付け方を理解することが重要です。コンドームが小さすぎると装着時に痛みを感じたり、破れたりする危険性があります。大きすぎると外れやすくなるだけでなく、使用感も悪くなってしまいます。
仮性包茎の方は、勃起時の陰茎のサイズに合ったコンドームを選びましょう。パッケージに記載されているサイズを参考に、自分に合ったものを選ぶことが重要です。
真性包茎の方も、摩擦や圧迫を避けるため、ぴったりのサイズのコンドームを選びましょう。小さすぎると装着が困難になる場合もあるため、いろいろなサイズを試してみて、自分に合ったサイズを見つけることが大切です。
コンドームを装着する際は、以下の手順を参考にしてください。
- コンドームの包装を丁寧に破り、コンドームを取り出す
- コンドームの縁を内側に軽く巻き込み、内部の空気を押し出す
- 勃起した陰茎にコンドームを被せ、根元までしっかりと巻き下ろす
- 性行為後、陰茎が萎縮する前にコンドームを根元から持ち、ゆっくりと抜き取る
- 使用済みのコンドームは、衛生的に処理する
正しいコンドームの選び方・付け方を理解して、安全な性生活を送りましょう。
包茎手術を受ける
包茎手術は、包茎によるコンドームのトラブルを根本的に解決する可能性がある方法です。真性包茎や仮性包茎など、包茎の状態によって適切な手術方法が異なりますので、専門の医師に相談することが重要です。
仮性包茎の手術では、余分な包皮を切除します。コンドームの装着がスムーズになり、外れにくくなることが期待できます。真性包茎の手術では、包皮を剥けるようにすることで、コンドームを正しく装着することが可能になります。
手術を受けることで、コンドームの装着に関する不安やトラブルが改善される可能性があり、よりコンドームを付けやすくできます。包茎手術にはさまざまな種類があり、それぞれメリット・デメリットや費用が異なります。
手術を受けるかどうかは、ご自身の状況や希望に合わせて慎重に判断する必要があります。医師への相談を通して、ご自身に合った手術方法を選択しましょう。
包茎手術にはどのようなメリットやデメリットがあるのか、事前にしっかり理解しておくことが大切です。安心して治療を受けるために、手術の種類や注意点について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>包茎手術のメリットとデメリットは?安心して治療を受けるための基礎知識を解説
陰茎を清潔に保つ
清潔を保つことは、性感染症の予防だけでなく、包茎の状態を悪化させないためにも重要です。毎日、石鹸とぬるま湯で優しく洗い、清潔な状態を保ちましょう。
包皮の内側は汚れが溜まりやすいため、丁寧に洗うことが大切です。性行為の前後にも、必ず清潔にすることを心がけてください。
包茎手術の概要
包茎手術について、以下の3つのポイントを解説します。
- 手術の種類と選び方
- 手術の費用と保険適用について
- 手術のリスクと副作用
包茎手術と聞くと、痛みや術後の経過に不安を感じる方もいますが、手術は局所麻酔下で行われるため、手術中の痛みが問題になることはありません。術後の回復も比較的早く、一般的に多くの方が日常生活にスムーズに戻れています。包茎手術が気になる方は、医師の診察を受け、ご自身に合った手術を選びましょう。
手術の種類と選び方
包茎手術には種類があり、それぞれに特徴があります。最適な手術方法は、包茎の状態や個々の事情によって異なります。
環状切除術とは、余っている包皮を環状に切除し、亀頭を露出させる手術です。最も一般的な手術法であり、手術跡が目立ちにくく、施術時間も比較的短い傾向にあります。費用も比較的安価な場合が多いです。
背面切開術とは、包皮を切除することなく、包皮の一部を縦に切開することで、亀頭を露出しやすくする手術です。環状切除術に比べて手術跡が目立ちやすい場合もありますが、包皮をできるだけ残したい方に向いている一方、環状切除術に比べて手術跡が目立ちやすいく、dog earと呼ばれる変形を残すことがあります。
上記の手術方法以外にも、さまざまなバリエーションが存在します。医師への相談を通して、それぞれの手法のメリット・デメリットを比較検討し、ご自身に最適な方法を選択することが重要です。
「手術」と聞くと、切ることを前提に考えがちですが、実は「切らない包茎手術」という選択肢もあります。痛みを抑えながら包茎の悩みを解消する方法について、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>切らない包茎手術とは?痛みなしで悩みを解消する方法
手術の費用と保険適用について
包茎手術の費用は、手術の種類や医療機関によって異なります。自由診療の場合は10万円〜40万円程度が一般的ですが、より高額になることもあります。健康保険が適用されるケースもありますが、適用条件が限られるため、事前に医療機関に確認しましょう。
包茎の状態によって排尿困難や炎症などの症状が出ている場合は健康保険が適用される場合がありますが、多くのケースは自由診療になります。
手術のリスクと副作用
包茎手術は比較的安全な手術ですが、他の手術と同様に、リスクや副作用が存在します。主なリスクや副作用は以下のとおりです。
- 出血
- 感染
- 腫れ
- 痛み
- 手術跡の肥厚
- 知覚異常
稀ではありますが、術後に亀頭の知覚が過敏になることや、勃起時に痛みを感じるといった合併症が起こる可能性もあります。
包茎手術のリスクと副作用は、適切な処置を行うことで軽減できます。医師の指示に従い、術後のケアを適切に行うことが重要です。術前に医師から詳しい説明を受け、疑問点や不安な点は解消しておきましょう。
手術後の経過とケア
手術後は、包帯やガーゼなどで患部を保護します。通常、3週間程度で抜糸を行います。抜糸の後はシャワーで患部を清潔に保つようにしてください。
性行為は、通常1か月程度控える必要があります。手術後の経過には個人差がありますが、医師の指示に従って適切なケアを行うことで、合併症のリスクを最小限に抑えることが可能です。
日常生活への復帰までの期間も、個々の状況や手術方法によって異なります。手術後、気になることや不安なことがあれば、遠慮なく医師に相談しましょう。
まとめ
包茎には種類があり、それぞれコンドームへの影響が異なります。仮性包茎の方は、包皮の余りによってコンドームがズレやすく外れる可能性があるので、適切なサイズを選び、装着時に包皮を剥きましょう。真性包茎の方は、コンドームの装着自体が難しい場合があるので、経験豊富な医師に相談し、手術も検討してみてください。
コンドームを正しく使用するには、適切な使用方法を理解し、日ごろから清潔を保ちましょう。包茎手術の検討も有効な選択肢の一つです。正しい知識を身につけ、自分に合った方法で、安全で快適な性生活を送りましょう。
以下の記事では、包茎の手術や治療、タイプや症状などについて網羅的に解説しています。包茎にお悩みのある方はぜひチェックしてみてください。
>>包茎のお悩み、包茎手術は男性専門泌尿器形成のMSクリニック横浜へ
参考文献
John K Amory. Male Contraception. Semin Reprod Med, 2023, 41(6), p.279-286
ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

総院長、医学博士 葉山芳貴
経歴
- 平成14年
- 聖マリアンナ医科大学 卒業
- 平成20年
- 大阪医科大学 大学院 卒業
- 平成22年
- 大手美容形成外科 院長 就任
- 平成27年
- メンズサポートクリニック開設
- 平成28年
- メンズサポートクリニック新宿 院長就任
- 平成28年
- 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)