これって短小包茎?定義と原因、今日からできる改善策も紹介|MSクリニック横浜
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これって短小包茎?定義と原因、今日からできる改善策も紹介

  • 更新日:2024.12.25
  • 投稿日:2024.12.25

「短小包茎」という言葉に不安を感じていませんか?本記事では、短小包茎の定義から診断基準、原因、今日から始められる改善策まで、医師の視点からわかりやすく解説します。一人で悩まず、記事を通じて正しい知識を身につけ、必要に応じて医師に相談することが大切です。

医師による診察と治療を通じて、症状の軽減や生活の質の向上が期待される場合があります。

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短小包茎の定義と診断基準

「短小包茎」という言葉は多くの方に不安を与える可能性があります。インターネット上にはさまざまな情報が存在し、正確な情報を見分けるのが難しい状況です。この章では、短小包茎の定義や診断基準、種類について解説します。

短小包茎の基準とは?

短小包茎は、一般的に『陰茎が小さく、包皮が亀頭を覆って容易に剥けない状態』を指す非医学的な表現です。陰茎のサイズの基準は個人差が大きいため、一概に定義することは困難です。

世界的な統計分析にもとづいて、2015年に発表された大規模な国際調査では、勃起時の世界平均ペニス長は13.12cmとされています。

「包茎」は、包皮が亀頭を覆っている状態を指します。短小陰茎と包茎の両方の症状が合併した状態が「短小包茎」です。

短小包茎の診断方法

短小包茎の診断は、必ず医師による診察が必要です。診断プロセスは以下のとおりです。

  1. 陰茎長の測定:勃起時と弛緩時(非勃起時)の両方を測定します。診察室での測定が難しい場合は、陰茎を優しく伸展させての測定や患者さん自身による自宅での測定結果の報告をしてもらいます。
  2. 包皮の状態確認:亀頭を覆う程度や剥きやすさを確認します。
  3. 年齢と発育状況の考慮:特に思春期前の男児の場合、ホルモン分泌が不十分な可能性があるため、定期的な経過観察が重要です。
  4. 必要に応じた追加検査:ホルモン検査や遺伝子検査を行い、原因特定と適切な治療方針の決定に役立てます。

上記の手順で、短小包茎かどうかを診断を行います。

包茎の種類と程度の理解

包茎の状態によって主に3つの種類に分類されます。

  • 真性包茎:亀頭を完全に露出するのが困難な状態で、亀頭を全く露出できないか少ししか露出できない状態が該当します。尿路感染症のリスクが高く、早期治療が必要です。
  • 仮性包茎:亀頭露出は可能な状態です。炎症や亀裂のリスクがあり、衛生管理が重要です。
  • カントン包茎:亀頭直下の陰茎の直径と比べて、包皮の口の部分の直径が細いために、亀頭を露出させた際に包皮の口の部分が亀頭直下に嵌まり込んで容易に被せることができなくなる状態です。

上記の分類に加え、陰茎の発育不全やホルモン異常が原因の短小包茎もあります。症例の原因や症状に応じた適切な治療法の選択が重要です。

以下の記事では、包茎の種類について、より詳しく解説しています。包茎の図もあるので、参考にしてみてください。
>>包茎の種類・包茎とは?

短小包茎の原因と発症メカニズム

短小包茎の原因と発症メカニズムについて、わかりやすく解説します。短小包茎でお悩みの方々の不安を軽減し、適切な治療への理解を深めるためにも重要です。

ホルモンの影響

短小包茎の主な原因の一つは、胎児期における男性ホルモン(テストステロン)の不足です。男性器の正常な発育には、男性ホルモンが必要不可欠です。男性ホルモンが十分に分泌されないと、陰茎が十分に成長せず、短小包茎になる可能性があります。

男性ホルモンが不足する原因には以下のようなものがあります。

  • 妊娠中の母親の薬物使用(例:抗てんかん薬)
  • 胎盤機能の問題
  • 視床下部や下垂体の異常

上記の要因により、胎児への男性ホルモンの供給が不足し、短小包茎のリスクが高まる可能性があります。

遺伝的要因

遺伝も短小包茎の発症に影響を与える可能性があります。両親から受け継いだ遺伝情報に、短小包茎の素因が含まれている場合、子どもにも短小包茎が遺伝する可能性があります。

環境要因と生活習慣

環境要因や生活習慣も短小包茎の発症に影響を与える可能性があります。

妊娠中の母体環境

妊娠中の母体の環境は、胎児にも影響を与えます。

  • タバコ
  • アルコール
  • 特定の化学物質への暴露

上記のように妊娠中のタバコやアルコールは、子どもが短小包茎となる可能性があります。

生後の生活習慣

生後の生活習慣も、短小包茎になる可能性があります。

  • 栄養バランス
  • 運動習慣
  • ストレス
  • 睡眠状態

上記の要因が、ホルモンバランスや体の発達に影響を与え、短小包茎のリスクを高める可能性があります。

環境ホルモンの影響

近年、環境ホルモン(内分泌撹乱物質)が胎児の発育に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。内分泌撹乱物質は、プラスチック製品や農薬です。環境ホルモンは体内でホルモンのように作用し、内分泌系を撹乱する可能性があります。男性ホルモンの作用を阻害する物質が胎児期に暴露されると、生殖器の発育に影響が出る可能性があります。

妊娠中の母親や一般の人々も、上記の化学物質への過剰な暴露を避けることを推奨します。

短小包茎の改善策

短小包茎に悩む方々のために、日常生活で実践できる改善策を紹介します。

清潔を保つ

清潔を保つことは、短小包茎の改善と合併症予防の基本です。以下の点に注意し、毎日のケアを行いましょう。

  • 入浴時に包皮を優しく洗う
  • 完全に剥けない場合は剥ける範囲内で優しく洗う
  • 強くこすったり無理に剥いたりしない
  • 完全に剥ける場合は亀頭と包皮小帯の隙間も優しく洗う
  • 石鹸やボディーソープを十分に泡立て、指の腹で優しく洗浄する

上記のケアを毎日継続することで、包皮の柔軟性が向上し、徐々に剥きやすくなる可能性があります。

包皮を優しく剥く練習を行う

入浴中など体が温まっているときに、以下の手順で包皮を剥く練習を行います。

  1. 清潔な指で包皮を少しずつ剥く
  2. 痛みを感じない範囲で行う
  3. 焦らず、少しずつ毎日続ける

上記の練習を継続することで、包皮が徐々に伸び、亀頭を露出できるようになる可能性があります。改善が見られない場合や、痛み、出血、排尿困難などの症状が現れた場合は、すぐに医師に相談してください。

短小包茎は早期の適切なケアで改善が期待できます。今日からできることから始め、必要に応じて医師に相談することをおすすめします。

短小の治療法

短小に関して有効な改善策がなく、医療機関での治療を行うより他ありません。治療は陰茎の長さの治療と太さの治療に別れます。

長さの治療:長茎手術

長茎手術は陰茎の体内に埋もれている部分を引き出すことで長さを長くする手術です。手術方法は複数あり、皮膚を切開するものと切開しないもの、靭帯を切るものと切らないもの、引き出した陰茎を固定するものとしないものがあり、それぞれに一長一短があります。実際にどの手術方法が適しているかは状態によって異なります。

太さの治療:増大術

増大術は亀頭や陰茎にヒアルロン酸をはじめとした注入材を注射することで太くする治療です。たくさん注入すればそれだけ大きくなりますが、皮膚には一度に伸びる限界がありますので、際限なく大きくなるわけではありません。食べ過ぎると太るのと同様、定期的に追加注入を行うと、一度で伸びる限界を超えて皮膚を伸ばせることがあります。

注入材にはヒアルロン酸以外に非吸収性といって溶けない注入材もありますが、経年変化による劣化や変形をきたすおそれがあり、美容業界全体としてヒアルロン酸が推奨されています。

包茎の治療法とアフターケア

改善策を実施しても、包茎の悩みがなくならないという方は、医師に相談することで解決できる可能性があります。

包茎の治療法は多岐にわたり、患者さんの状態や希望に応じて最適な方法を選択することが重要です。手術療法と非手術療法のメリット・デメリット、費用、そしてアフターケアについて解説します。

治療法には手術と非手術療法がある

包茎の治療は、手術療法と非手術療法(保存療法)に大別されます。手術療法
は環状切除術といって、余分な包皮を切除します。背面切開術は、包皮を切開して包皮の細いところを広げて亀頭を露出させやすくする手術です。

非手術療法は主にステロイド軟膏の塗布を行います。

治療法のメリット・デメリット

治療法のメリットとデメリットは以下のとおりです。

治療法

メリット

デメリット

適用年齢

環状切除術

再発リスクが低い、根本的解決

包皮の余りが少ないと手術が難しい

思春期以降

背面切開術

包皮の余りが少なくても手術可能

手術跡が目立つ

思春期以降

ステロイド軟膏

身体への負担が少ない、自宅で治療可能

効果発現に時間がかかる

幼児期~

手術によるメリットとデメリットの詳細は医師に相談してください。

治療法の選択は、症状の程度や生活への影響、患者さんの希望によって異なります。

  • 真性包茎の場合:環状切除術が適している可能性が高い
  • 軽度の仮性包茎の場合:ステロイド軟膏による治療が適している可能性がある

上記の治療法の選択は、必ず医師の診察と診断にもとづいて行われます。受診したうえで、自身の状況に合わせた治療法を選択することが重要です。

局所コルチコステロイド軟膏の使用方法

医師の処方による局所コルチコステロイド軟膏は、包皮の炎症を抑え、柔軟性を高める効果があります。使用方法は以下のとおりです。

  • 適量(小豆粒程度)を指先に取る
  • 包皮のきつい部分に優しく塗布する
  • 1日1〜2回、毎日継続して使用する

医師の指示に従って正しく使用すれば、安全に効果を得られます。

施術後のアフターケアと注意点

手術後のアフターケアは重要です。注意点は以下のとおりです。

  • 傷口の感染予防のため、医師の指示に従って消毒や軟膏塗布を行う
  • 一定期間、激しい運動や性行為を控える
  • 傷口の異常(腫れ、痛み、発熱など)がある場合は、すぐに医師に連絡する

非手術療法の場合も清潔を保ち、医師の指示に従って治療を継続することが重要です。

手術やステロイド軟膏の使用は、医師の診察のもとで適切に行われます。本記事は参考情報として提供されており、個別の診断や治療方針を置き換えるものではありません

短小包茎治療の費用と保険適用

治療費用は治療法や医療機関によって異なります。

  • 長茎手術:十数万円〜数十万円
  • 増大術:5万円〜数十万円
  • 包茎手術:1万円~3万円程度(保険適用の場合)、10万円〜40万円(自由診療の場合)
  • ステロイド軟膏:1か月あたり数千円程度

保険適用については、症状の程度や医療機関の判断によって異なります。日常生活に支障をきたす真性包茎は、保険適用の可能性が高いです。仮性包茎(美容目的)は、自由診療になる可能性があります。

まとめ

短小包茎の改善は、日々のケアから始まります。

  • 清潔を保つ:毎日の入浴時に包皮を優しく洗う
  • 包皮を剥く練習:痛みのない範囲で少しずつ行う
  • 医師の指示があれば局所コルチコステロイド軟膏を使用

上記のケアを継続することで、症状の改善が期待できます。しかし、改善が見られない場合や痛みなどの症状がある場合は、必ず医師に相談しましょう。早期の適切な対応が、より良い結果につながります。

以下の記事では、包茎の手術や治療、タイプや症状などについて網羅的に解説しています。包茎にお悩みのある方はぜひチェックしてみてください。
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参考文献

Hatipoğlu N, Kurtoğlu S. Micropenis:etiology, diagnosis and treatment approaches. Journal of clinical research in pediatric endocrinology 5, no. 4 (2013):217-23.

ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

葉山芳貴

総院長、医学博士 葉山芳貴

経歴

平成14年
聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年
大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年
大手美容形成外科 院長 就任
平成27年
メンズサポートクリニック開設
平成28年
メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年
医療法人清佑会 理事長 就任

資格

医師免許(医籍登録番号:453182)

保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)