包茎手術の痛みはどのくらい?術前・術後の対処法と期間について
- 更新日:2025.03.01
- 投稿日:2025.03.01

包茎手術の痛みや術後について、不安を抱えていませんか? デリケートな部分の手術だからこそ、術中の痛み、術後の経過、日常生活への復帰時期などを気にする方は多いです。
この記事では、包茎手術に関するさまざまな不安を解消し、正しい知識をわかりやすく解説します。 術後の合併症リスクと対策、費用相場、最適なクリニックの選び方まで網羅しています。自分に合った包茎手術を選ぶために役立てましょう。
「手術」と聞くと、切ることを前提に考えがちですが、実は「切らない包茎手術」という選択肢もあります。痛みを抑えながら包茎の悩みを解消する方法について、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>切らない包茎手術とは?痛みなしで悩みを解消する方法
包茎手術の痛みと術後の経過
包茎手術は、デリケートな部分の手術であるがゆえに、痛みや術後の経過について不安を抱く方は少なくありません。包茎手術を受けるかどうかを決めるうえで、痛みや回復期間について理解しておくことは重要です。
包茎手術に伴う痛みと術後の経過を解説します。
術中の痛みと麻酔方法
多くの場合、局所麻酔を使用するため、手術中の痛みはほとんど感じません。局所麻酔とは、手術を行う部分のみに麻酔薬を注射し、注射した部分の感覚を一時的に麻痺させる方法です。麻酔が効いている間は、痛みを感じることはありません。
一部のケースでは、局所麻酔に加えて、静脈麻酔を併用する場合もあります。静脈麻酔とは、点滴から麻酔薬を投与し、眠っているような状態にする方法です。静脈麻酔を用いる場合は、手術中の痛みや記憶は一切残りません。
どの麻酔方法が適切かは、患者さんの状態や手術の内容によって異なります。医師としっかりと相談し、最適な方法を選択することが大切です。
術後の痛みと対処法
手術が終わり、麻酔が切れてくると、痛みを感じ始めることがあります。痛みの程度は個人差がありますが、多くの場合、日常生活に支障がない程度の痛みです。
痛みを和らげるためには、医師から処方される鎮痛剤を指示通りに服用することが重要です。痛みのピークは手術直後から数日間ですが、徐々に軽減していきます。
患部を清潔に保つことも、痛みを軽減し、合併症を防ぐうえで重要です。入浴やシャワーの際は、医師の指示に従い、清潔を心がけましょう。
痛みが強い場合や、傷口に異常が見られる場合は、すぐに手術を受けたクリニックに連絡してください。適切な処置を受けることで、痛みや合併症のリスクを最小限に抑えられます。
術後の経過と日常生活への復帰時期
術後の経過には個人差がありますが、多くの場合、手術後数日で日常生活に復帰できます。ただし、激しい運動や性行為は、傷口の状態が安定するまで控えてください。通常、手術後約4週間は控えることが推奨されます。
回復期間中は、医師の指示に従って定期的に検診を受け、傷の治り具合や合併症の有無などを確認することが大切です。適切なアフターケアを受けることで、よりスムーズな回復が期待できます。
術後の合併症のリスクと対策
どんな手術にも合併症のリスクはつきものです。包茎手術の場合は以下のリスクが懸念されます。
- 出血
- 感染
- ケロイド
上記の合併症は適切な処置を行うことで予防、あるいは軽減できます。手術後は、医師の指示に従って傷口のケアを丁寧に行いましょう。出血や感染の兆候が見られた場合は、すぐにクリニックに連絡してください。
早期に適切な治療を受けることで、合併症の悪化を防げます。
包茎手術の種類と選び方
包茎手術を検討するうえで、手術の種類や選び方について理解することは重要です。包茎手術の種類と、自分に合った手術方法の選び方について、具体的な例を交えながら解説します。
真性包茎と仮性包茎の違い
包茎には大きく分けて「真性包茎」と「仮性包茎」の2種類があります。真性包茎と仮性包茎の違いを理解することは、手術の必要性を判断するうえで重要です。
真性包茎とは、包皮の先端が狭くなっており、亀頭を完全に露出できない包茎です。真性包茎の場合、亀頭が常に包皮に覆われているため、汚れが溜まりやすく、炎症を起こしやすくなります。排尿時に尿が包皮に溜まってしまうこともあります。
仮性包茎とは、一見すると包皮が亀頭を覆っているように見えますが、手で簡単に剥ける包茎です。仮性包茎の場合、真性包茎に比べて炎症のリスクは低いです。一方で、包皮がたるんでいることで、やはり汚れが溜まりやすく、不衛生になりやすいといえます。
真性包茎の場合は、ほとんどの場合で手術が必要です。包茎手術により、包皮の状態が変化することで、衛生状態に関する悩みが軽減される場合があります。
仮性包茎は真性包茎とは異なり、手術が必ず必要というわけではありません。しかし、治療を検討する際はメリット・デメリットや費用についても理解しておくことが大切です。詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>仮性包茎は手術が必要?メリット・デメリットや費用相場を解説
包茎手術の主な3つの種類
包茎手術には、主に3つの種類があります。それぞれの手術方法の特徴を理解し、自分に合った手術方法を選びましょう。
1つ目の方法は背面切開術です。包皮を縦方向に切開する方法です。切開法は最も簡便な手術方法であり、dog earと呼ばれる変形を起こすことがあります。包皮の開口部を広げることで、亀頭の露出をスムーズにすることを目的とした手術です。
2つ目は環状切開術です。包皮を環状に切除する方法です。背面切開法と比較して施術時間は長いが、手術跡は目立たなくて済むというメリットがあります。ただし、切除する包皮の量が多いため、術後の腫れや痛みがやや強い場合があります。
3つ目は「切らない包茎手術」で、糸や接着剤などを用いて包皮を固定することで亀頭を露出しやすくする方法です。他の方法と比べて、出血や痛みが少ない傾向があります。しかし、包皮を切除しないため、包皮が厚い場合や、包皮のたるみが強い場合には適さない場合があります。
自分に合った手術方法の選び方
包茎手術の方法を選ぶ際には、包茎の状態や包皮の余剰量、自身の希望などを総合的に考慮する必要があります。
どの手術方法が最適かは、経験豊富な医師の診察でしっかりと相談したうえで決定しましょう。医師は、患者さんの状態や希望を丁寧に聞き取り、それぞれに合った手術方法を提案します。
包茎手術の費用
包茎手術の費用は、手術の種類やクリニックによって異なりますが、一般的には10万円〜40万円程度が相場です。保険適用の手術は自己負担額が1万円~3万円程度で受けられることが多いです。
費用はあくまで目安であり、クリニックによって異なるため、事前に複数のクリニックで相談し、見積もりを取ることをおすすめします。費用の内訳を明確に提示してくれるクリニックを選ぶことで、後々のトラブルを避けることが可能です。
保険適用と自由診療による費用の違い
包茎手術は、基本的に自由診療になります。自由診療とは、健康保険が適用されない医療行為のことで、全額自己負担となります。医療費の1〜3割を負担する健康保険とは異なり、費用の全額を自分で支払うことが必要です。
保険適用の例は以下のとおりです。
- 真性包茎で日常生活に支障をきたす場合(例:包皮口が狭く排尿が困難、亀頭包皮炎を繰り返すなど)
- 医学的に手術が必要と判断された場合
皮の先端が狭くなっていて尿が出にくい場合や、亀頭に炎症が繰り返して起こる場合などです。保険適用の可否は、クリニックの医師の診断によって決定されます。保険適用となるかどうかは、事前にクリニックに確認しましょう。
クリニック選びのポイント
クリニック選びは、手術の成功と術後の満足度に直結する重要な要素です。包茎手術を受けるクリニックを選ぶ際には、以下のポイントを考慮しましょう。
- 手術実績を確認する
- 費用体系が明確化を確認する
- アフターケアの内容を確認する
症例写真や体験談なども参考に、信頼できるクリニックを選びましょう。追加費用が発生する場合は、理由も明確に説明してくれるクリニックが安心です。術後にトラブルが発生した場合でも、適切な対応をしてくれるクリニックであれば安心です。
術後のケアは、傷の治癒を促進し、合併症を防ぐために不可欠です。デリケートな悩みだからこそ、プライバシーへの配慮も重要といえます。待合室の構造や診察室の個室化など、プライバシー保護に配慮しているクリニックを選びましょう。
診察で確認すべき項目
診察は医師と直接コミュニケーションを取り、疑問や不安を解消する貴重な機会です。クリニックでの診察では、以下の項目を確認しましょう。
- 手術方法の種類とそれぞれのメリット・デメリット
- 費用と支払い方法
- 術後の痛みや腫れ
- 合併症のリスク
- 術後の経過
- アフターケアの内容
疑問点をすべて解消し、納得したうえで手術を受けることが大切です。医師との信頼関係を築き、安心して手術に臨めるように、積極的に質問して疑問を解消しましょう。
まとめ
包茎手術では、麻酔によって痛みはほとんど感じません。術後の痛みも日常生活に支障がない程度で、痛み止めも処方されます。数日で日常生活に復帰できますが、激しい運動や性行為は4週間ほど控えましょう。合併症のリスクは低いですが、医師の指示に従い適切なケアを行うことで、より安全な回復が期待できます。
手術方法は背面切開術、環状切開術、切らない手術があり、それぞれメリット・デメリットがあります。費用は10万円〜40万円程度です。保険適用外となる場合が多いですが、真性包茎で日常生活に支障がある場合は保険適用の可能性があります。
クリニック選びでは、実績や費用、アフターケア、プライバシーへの配慮などを考慮しましょう。医師の診察では気になることを確認し、疑問を解消して納得したうえで手術を受けましょう。
当院では、仮性包茎や真性包茎、カントン包茎などのお悩み相談も受け付けています。不安を感じている方は当院公式サイトをご確認ください。
参考文献
İlker Coşkun, Onur Yalçın. Evaluating Caudal Block Enhancements in Pediatric Circumcision: Do Additional Analgesics Make a Difference? Med Sci Monit, 2023, 29, e942557.
ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

総院長、医学博士 葉山芳貴
経歴
- 平成14年
- 聖マリアンナ医科大学 卒業
- 平成20年
- 大阪医科大学 大学院 卒業
- 平成22年
- 大手美容形成外科 院長 就任
- 平成27年
- メンズサポートクリニック開設
- 平成28年
- メンズサポートクリニック新宿 院長就任
- 平成28年
- 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)