包茎の正しい剥き方は?注意点や痛みを避けるためのポイント|MSクリニック横浜
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包茎の正しい剥き方は?注意点や痛みを避けるためのポイント

  • 更新日:2025.03.13
  • 投稿日:2025.03.01
包茎の正しい剥き方は?注意点や痛みを避けるためのポイント|MSクリニック横浜

包茎に関するお悩みは、思春期から成人にかけて多くの男性が直面するデリケートな問題です。包茎は仮性包茎や真性包茎など、いくつかの種類が存在し、それぞれの状態に応じたケア方法が求められます。

この記事では、包茎の種類別の剥き方や痛みを避けるための5つのポイント、治療の選択肢を解説します。適切なケアを学ぶことで、不安を解消し、自分に合った方法を見つける第一歩を踏み出しましょう。

以下の記事では、包茎の種類について、より詳しく解説しています。包茎の図もあるので、参考にしてみてください。
>>包茎の種類・包茎とは?

包茎種類ごとの剥き方・対処法を解説

包茎には大きく分けて「仮性包茎」と「真性包茎」の2種類があり、それぞれ適切なケア方法が異なります。それぞれの剥き方や対処法について解説します。

仮性包茎の剥き方

仮性包茎とは、普段は包皮が亀頭を覆っているものの、手で簡単に剥くことができる状態です。多くの男の子は思春期頃まで仮性包茎の状態であり、自然な発育過程の一部です。成長とともに自然と剥けるようになる子も多いため、過度に心配する必要はありません。

仮性包茎の場合、包皮の内側に汚れが溜まりやすい状態になります。恥垢と呼ばれる白いカスが溜まり、炎症の原因となることもあります。日頃から清潔を保つことが重要です。

仮性包茎を剥く際は、最初に石鹸やボディーソープをよく泡立て、指を使って優しく包皮の外側を洗いましょう。ゴシゴシこすったり、爪を立てたりすると皮膚を傷つけてしまうため、優しく丁寧に洗うことが大切です。

次に、包皮を優しく剥き、亀頭を露出させます。無理に剥くと痛みや出血を伴う場合があるので、痛みを感じる場合は無理せず、剥ける範囲で留めてください。亀頭を露出させたら、泡を使って優しく洗います。皮脂や汚れが溜まりやすい部分なので、丁寧に洗いましょう。

泡で洗った後は、シャワーで泡をよく洗い流します。洗い残しがあると炎症の原因となる可能性があるため、しっかりとすすぎましょう。最後に、清潔なタオルで優しく水分をよく拭き取ります。ゴシゴシこすらず、押さえるようにして水分を拭き取ることがポイントです。

毎日少しずつ剥くことを心がけ、包皮を徐々に伸ばしていくことで、将来的に剥きやすくなります。無理に剥こうとすると痛みや炎症を引き起こす可能性があるため注意してください。痛みを感じた場合はすぐに中止し、決して無理をしないようにしましょう。

とはいえ、仮性包茎はセルフケアだけで完全に改善できるものなのか、不安に感じる方もいるかもしれません。自分で対処する方法と、その他の治療選択肢を知ることで、より適切な対応がとれるようになります。詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>仮性包茎って何?自力でできる治し方と他の治療方法

真性包茎の対処法

真性包茎とは、包皮の開口部が狭く、亀頭を全く露出できない状態です。仮性包茎とは異なり、手で剥こうとすると痛みを伴ったり、出血したりする可能性があります。真性包茎の場合自己判断で無理に剥こうとするのは危険です。必ず専門の医療機関を受診し、医師に相談しましょう

真性包茎を放置しておくと、さまざまな問題が生じる可能性があります。包皮の中に汚れが溜まり、細菌が繁殖することで炎症や感染症のリスクが高まります。排尿時に尿が溜まってしまい、排尿困難や残尿感などの症状が現れるケースも少なくありません。将来的に性行為に支障をきたす可能性も懸念されます。

真性包茎の治療法には、包皮を切開する手術や、ステロイド軟膏を用いた薬物療法などがあります。医師とよく相談し、自分に合った治療法を選択しましょう。自己流のケアは危険ですので、必ず医師の指示に従ってください。

包茎を放置することで生じるリスクは、衛生面だけでなく、機能面や心理面にも影響を及ぼす可能性があります。具体的にどのようなデメリットがあるのか、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>包茎の放置で起こるデメリットとは?衛生面・機能面・心理面でのリスクも解説

包茎を剥く際の痛みを避けるためのポイント5選

包茎を剥く際の痛みを避けるポイントは以下の5つです。

  • 潤滑剤を使う
  • 入浴時にケアを行う
  • 毎日少しずつ剥く
  • 無理に剥かない
  • 痛みを感じたらすぐに中止する

包茎の正しいケアの方法を理解すれば、痛みを最小限に抑え、清潔を保てます。自己流のケアを避け、正しい知識を身につけましょう。

潤滑剤を使う

潤滑剤の活用は包茎を剥く際の痛みの改善に効果的です。包茎を剥く際に痛みを感じやすい原因の一つは、包皮と亀頭の間の摩擦です。潤滑剤により、包皮がスムーズに動くようになり、痛みを和らげます。

市販のローションやゼリーなど、さまざまな種類の潤滑剤がありますが、水溶性のものが洗い流しやすくおすすめです。香料や着色料が含まれていないものを選ぶと、肌への負担を軽減できます。

潤滑剤を使う際は、清潔な手で適量を取り、包皮の内側と亀頭に優しく塗布します。まんべんなく潤滑剤を塗布したら、ゆっくりと包皮を剥いていきましょう。

入浴時にケアを行う

入浴時のケアも痛みの改善に効果的です。温かいお湯に浸かると、皮膚が柔らかくなり、包皮も剥きやすくなります。石鹸やボディーソープをよく泡立てて、優しく包皮を洗いましょう。ゴシゴシこすったり、無理に剥こうとしたりすると、炎症を起こす可能性があるので注意が必要です。

入浴後は清潔なタオルで水分をしっかり拭き取りましょう。清潔を保つことで、雑菌の繁殖を防ぎ、感染症などのリスクを減らせます。

毎日少しずつ剥く

包茎ケアで大切なのは、焦らず、少しずつ進めていくことです。毎日少しずつ剥くことで、徐々に剥きやすくなり痛みを感じにくくなります

最初は痛みを感じない程度に、優しく包皮をずらしてみましょう。慣れてきたら、少しずつ剥く範囲を広げていきます。無理に剥こうとすると、皮膚を傷つけてしまう可能性があるので、絶対にやめましょう。

無理に剥かない

包茎を剥く際に最も重要なことは、無理に剥かないことです。無理に剥こうとすると、包皮を傷つけたり、炎症を起こしたりする可能性があります。

真性包茎の場合、包皮口が狭いため、無理に剥くと強い痛みを伴う可能性があります。痛みを感じた場合は、自己判断で剥こうとせず、経験豊富な医師に相談しましょう。仮性包茎の場合でも、無理に剥くと包皮が戻らなくなり、カントン包茎を引き起こす危険性があります。

カントン包茎とは、剥いた包皮が亀頭の根元付近で引っ掛かり、元の位置に戻らなくなる状態です。放置すると、血行障害を起こし、最悪の場合、手術が必要になることもあります。

痛みを感じたらすぐに中止する

包茎を剥く際に痛みを感じたら、すぐに中止しましょう。痛みは体に異常があるサインです。無理を続けると、症状が悪化する可能性があります。

痛みを感じた場合は、清潔なガーゼや包帯などで患部を保護し、安静にしましょう。あわせて、早めに経験豊富な医師に相談することをおすすめします。包茎は自然に改善することもありますが、症状によっては治療が必要な場合があります。自己判断で対処しようとせず、専門家のアドバイスを受けることが大切です。

包茎治療の選択肢とクリニック選びのポイント

包茎でお悩みの方は、痛みやかゆみ、衛生状態での不安、性行為への影響など、さまざまな心配を抱えている場合が多いです。思春期に包茎が自然に治ることを期待する方もいるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。

包茎は適切な治療によって改善できる可能性があるので、一人で悩まず、まずは経験豊富な医師に相談することをおすすめします。包茎治療の選択肢や、クリニック選びのポイントを解説します。

包茎手術の種類と費用

包茎手術は、包皮を切除または切開することで包皮の狭窄を改善し、清潔な状態を保ちやすくする手術です。いくつかの種類があり、それぞれにメリット・デメリット、費用、回復期間などが異なります。自分に合った手術方法を選ぶことが重要です。

代表的な手術方法には、環状切除術、部分切除術、背面切開術などがあります。環状切除術は包皮を環状に切除する方法です。亀頭全体を露出させることができ、仕上がりが自然で手術跡が目立ちにくいというメリットがあります。出血や腫れなどのリスクが、他の方法に比べてやや高い傾向にあります。

部分切除術とは、包皮の一部を切除する方法です。環状切除術よりも施術時間が短く、出血量が少ないことがメリットですが、手術の対象者は一部の切開で改善する症例に限られ、日本ではあまり行われていません。

背面切開術は包皮の一部を切開する方法です。手術は簡単で、費用も比較的安価ですが、亀頭を露出させやすくする事を目的とした手術ですので、余剰包皮が多い場合は改善効果があまり見込めないといったデメリットがあります。

費用は手術方法やクリニックによって異なりますが、一般的には数万円〜十数万円程度です。健康保険が適用される場合と適用されない場合があるので、事前に確認しておきましょう。

「手術」と聞くと、切ることを前提に考えがちですが、実は「切らない包茎手術」という選択肢もあります。痛みを抑えながら包茎の悩みを解消する方法について、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>切らない包茎手術とは?痛みなしで悩みを解消する方法

包茎手術以外の治療法

包茎治療には、手術以外にも薬物療法やストレッチなどの方法があります。

薬物療法は、ステロイド外用薬を塗布する治療法です。ステロイド外用薬を使用することで、包皮の柔軟性が向上する可能性があります。特に、仮性包茎で包皮の開口部が狭く、炎症を起こしやすい場合に有効です。ステロイド外用薬は、適切に使用すれば安全な薬ですが、副作用が出る可能性もゼロではありません。医師の指示に従って正しく使用することが大切です。

ストレッチは、毎日の入浴時などに包皮を優しく伸ばし、徐々に包皮の柔軟性を高める方法です。仮性包茎の場合、包皮の柔軟性を高める目的でストレッチが推奨されることもあります。ただし、強く引っ張ると皮膚を傷つける可能性があるため、自己判断で行わず、医師と相談することが重要です。

専門クリニック選びのポイント

包茎治療を行うクリニックを選ぶ際、実績はクリニック選びで欠かせないポイントです。豊富な手術実績を持つクリニックは、多くの症例を経験しているため、安心して治療を任せられます。

費用も重要なポイントです。手術費用だけでなく、診察料や薬剤費なども含めた総額を確認しましょう。複数のクリニックで見積もりを取り、比較検討することが大切です。健康保険が適用されるかどうかについても確認しておきましょう。

アフターケアが充実しているかも事前に確認しておきましょう。術後の経過観察や合併症への対応など、万が一の場合にも適切な処置を受けられるクリニックがおすすめです。

通いやすさも治療のハードルを下げる重要なポイントです。自宅や職場から通いやすいクリニックを選ぶと、治療を継続しやすくなります。治療期間や通院頻度、交通費なども考慮して選びましょう。

治療を受ける際には、医師に自分の症状や希望を伝え、納得したうえで治療方法を決定することが大切です。疑問点や不安なことがあれば、遠慮せずに医師に相談しましょう。

まとめ

仮性包茎の場合は、清潔を保ちながら、無理せず少しずつ剥くことが大切です。潤滑剤を使用し、入浴時に行うと、痛みを軽減できます。真性包茎の場合は、自己流のケアは避け、必ず経験豊富な医師に相談しましょう。

包茎の治療には、手術や薬物療法などがあります。仮性包茎の場合、包皮の柔軟性を高める目的でストレッチが試されることもありますが、医師と相談することが大切です。クリニックを選ぶ際には、実績や費用などを考慮しましょう。不安な点を医師に確認し、納得したうえで治療に臨むことが大切です。正しい知識と適切なケアで、不安を解消し、快適な毎日を送りましょう。

以下の記事では、包茎の手術や治療、タイプや症状などについて網羅的に解説しています。包茎にお悩みのある方はぜひチェックしてみてください。
>>包茎のお悩み、包茎手術は男性専門泌尿器形成のMSクリニック横浜へ

参考文献

Swetha Prabhakaran, Damir Ljuhar, Robert Coleman, Ramesh M. Nataraja. Circumcision in the paediatric patient: A review of indications, technique and complications. J Paediatr Child Health, 2018, 54(12), pp. 1299-1307.

ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

葉山芳貴

総院長、医学博士 葉山芳貴

経歴

平成14年
聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年
大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年
大手美容形成外科 院長 就任
平成27年
メンズサポートクリニック開設
平成28年
メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年
医療法人清佑会 理事長 就任

資格

医師免許(医籍登録番号:453182)

保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)