【医師監修】包茎の治し方を徹底解説!失敗しないために知っておきたいこと|MSクリニック横浜
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【医師監修】包茎の治し方を徹底解説!失敗しないために知っておきたいこと

  • 更新日:2024.12.25
  • 投稿日:2024.12.25

包茎は思春期に自然治癒することもありますが、症状によっては治療が必要となるケースもあります。日本人の男性の多くが何らかの形で包茎の症状を抱えていると言われています。放置すると、炎症や感染症、さらには性生活への影響や、将来的には陰茎がんのリスク増加にもつながることがあります。

この記事では、包茎の種類とそれぞれの症状や治療法をわかりやすく解説します。手術にかかる費用や保険適用、手術に伴うリスクや痛み、術後のケア、費用を抑えるためのポイントも丁寧に説明します。

包茎でお悩みの方、あるいは気になる症状がある方は、ご自身の状態を理解し、適切な治療法を選択するための第一歩を踏み出してください。医師の診察を受けることで、不安を解消し、より快適な生活を送るための糸口を見つけましょう。

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包茎の種類と治療法

包茎は、悩んでいる男性が多い症状の一つです。思春期を迎える頃には自然に治ることもありますが、症状によって治療が必要な場合もあります。包茎にはいくつかの種類があり、それぞれ適切な治療法が異なるため、ご自身の状態を理解することが大切です。包茎の種類と治療法について、具体例を交えて解説していきます。

生理的包茎と特徴

生まれたばかりの男の子のほとんどは、包皮が亀頭を覆っていて剥けません。この状態を生理的包茎といいます。生理的包茎は包皮の内側と亀頭が癒着していることで、異常ではありません。3歳くらいまでは生理的包茎が一般的で、成長とともに自然に剥がれてくることが多いです。

思春期を迎えても包茎の状態が続くと、衛生状態の悪化や性生活に支障をきたす可能性があります。環状切除以外の治療法として、手技による包皮退縮療法や局所ステロイド療法、背面切開術など、包皮全体を除去しない方法もあります。

病的包茎の症状とリスク

成長しても包皮が剥けない状態が続く場合、病的包茎と呼ばれます。病的包茎には、真性包茎、仮性包茎、カントン包茎の3種類があります。それぞれの症状とリスクについて詳しく見ていきましょう。

真性包茎

包皮の開口部が狭く、亀頭を完全に露出させることができない状態です。おしっこをするときに、包皮が風船のように膨らんでしまうこともあります。

仮性包茎

包皮は剥けるものの、手を使わないと亀頭を完全に露出させることが難しい状態です。勃起時に痛みを感じたり、普段から亀頭が露出していないため、清潔に保ちにくく、炎症を起こしやすくなります。

カントン包茎

無理に包皮を剥いた際に、剥いた皮が亀頭の根元に嵌まり込んでしまい、容易に戻せなくなる状態です。緊急性の高い状態であり、早急に医療機関を受診する必要があります。放置すると、亀頭に血液が供給されなくなり、壊死してしまう危険性もあります。

病的包茎を放置すると、恥垢が溜まりやすく、炎症を起こしやすくなります。また、性行為の際に痛みを伴ったり、パートナーに感染症をうつしてしまう可能性もあります。さらに、包茎は陰茎がんのリスクを高める可能性も示唆されています。

包皮の炎症が引き起こす問題

包皮に炎症が起こると、痛みやかゆみ、腫れなどの症状が現れます。包皮炎と呼ばれ、恥垢が溜まりやすい包茎の方に多くみられます。包皮炎を繰り返すと、包皮が硬くなってしまい、包茎が悪化することもあります。重症化すると、痛みや排尿困難などの症状が現れることもあります。

包皮炎は、抗生物質の軟膏や内服薬で治療できます。清潔にすることが重要なため、毎日石鹸やボディーソープで優しく洗いましょう。炎症を起こしやすい方は、石鹸ではなく、刺激の少ない洗浄剤の使用をおすすめします。

包茎手術の選択肢とメリット・デメリット

包茎手術にはいくつかの種類・特徴があります。ご自身に合った手術方法を選ぶためには、メリット・デメリットを理解することが重要です。包茎手術の種類や手術に伴うリスクと痛みの軽減、術後の経過と生活への影響について詳しく解説していきます。

包茎手術の種類

包茎手術は、大きく分けて以下の2つの種類があります。

  • 環状切除術
    包皮を環状に切除する最も一般的な手術法です。手術時間は30分〜1時間程度で、日帰り手術も可能です。傷跡が目立ちにくく、自然な仕上がりになります。
  • 背面切開術
    包皮を切除せずに、包皮の口の部分から縦に切開して、亀頭を露出させやすくする手術方法です。。

メリット・デメリットは以下のとおりです。

手術の種類

メリット

デメリット

適応

手術時間

環状切除術

傷跡が目立ちにくい、自然な仕上がり

手術時間がやや長い

ほとんどの包茎

30分~1時間

背面切開術

包皮を残せる

手術跡が目立つ

余剰包皮が少ない包茎

30分

手術に伴うリスクと痛みの軽減

包茎手術は比較的安全な手術ですが、他の手術と同様に、まれに出血、感染、傷の腫れ、痛みなどの合併症が起こる可能性があります。当院では、手術前にリスクの十分な説明を行い、患者さんにご納得いただいたうえで手術を実施しています。

手術中は局所麻酔を使用するため、痛みを感じることはありません。術後は、痛み止めを処方するため、必要に応じて服用することで痛みをコントロールできます。手術後数日間は安静にすることが重要です。

術後の経過と生活への影響

包茎手術後は、3週間程度で抜糸を行います。抜糸までは、シャワーは可能ですが、湯船への入浴は避け、患部を清潔に保つ必要があります。激しい運動や性行為も控えてください。性行為ができるようになるまでは、1か月ほどかかります。なお、吸収糸を使用した場合、糸が自然に溶けて脱落するため抜糸は必要ありませんが、糸が脱落し始めるまで5〜6週間かかるため、性行為を制限しなければならない期間は長くなります。また、長期間糸がついていることで糸跡が目立ちやすくなるデメリットもあります。

包茎手術を受けることで、衛生状態が改善し、性生活もより快適になることが期待できます。当院では、術後のアフターケアにも力を入れており、患者さんが安心して日常生活に戻れるようサポートしています。手術後の生活への影響を最小限にするには、医師の指示に従って適切なアフターケアを行うことが大切です。

包茎治療にかかる費用と保険適用

包茎治療は、症状や手術方法によって費用が大きく異なります。費用の心配がある方も、保険適用となる場合や、クリニックによって分割払いなどの支払い方法も用意されています。当院でも分割払いが可能です。

包茎治療にかかる費用と保険適用の可否について解説します。費用の不安を解消し、適切な治療を受けて、より快適な生活を送りましょう。

包茎手術の費用相場と支払い方法

包茎手術の費用は、手術の種類やクリニックによって大きく変動しますが、一般的には1〜40万円程度が相場です。

仮性包茎の場合、包皮の状態によっては手術を行わず、ステロイド軟膏の塗布で改善できる場合があり、費用は数千円程度です。

具体的な手術方法としては、真性包茎の場合、包皮を切除する手術(環状切開術)が一般的です。手術の費用は保険適用の場合1〜3万円程度です。

亀頭や陰茎の形状を美しく整える手術(美容形成手術)を希望する場合、保険適用外の自由診療となるため費用は10〜40万円程度になります。

支払い方法としては、現金一括払いのほか、クレジットカード払い、医療ローンなどに対応しているクリニックもあります。費用の支払いが不安な方は、事前にクリニックに相談してみましょう。

保険適用の条件と手続き方法

包茎手術は、医療機関で適切な診断を受け、医学的に必要と判断された場合に限り、保険適用となります。具体的には、包皮の先が狭くて亀頭を露出できない「真性包茎」、あるいは包皮がむけても戻らなくなり、亀頭直下の陰茎が腫れ上がってしまう「カントン包茎」の場合、保険が適用されます。カントン包茎は放置すると亀頭に血液が供給されなくなり壊死する危険性もあるため、緊急性の高い状態です。

亀頭を露出することはできるものの、勃起していない状態で包皮が覆っている状態の「仮性包茎」は、原則として保険適用外です。日常生活に支障がない場合は、手術の必要性は低いと考えられます。仮性包茎であっても、炎症を繰り返すなど、日常生活に支障をきたす場合には、手術が必要な場合があり保険適用となります。

保険適用を受けるためには、健康保険証を持参し、医療機関を受診する必要があります。医師の診察と診断にもとづき、手術が必要と判断された場合は、保険適用で手術を受けることができます。手術前に、クリニックのスタッフに保険適用の可否を確認しておくと安心です。

費用を抑えるためのポイント

包茎手術の費用を抑えるためのポイントをいくつかご紹介します。

  • 複数のクリニックで見積もりを取る
    クリニックによって費用設定が異なるため、複数のクリニックで見積もりを比較検討することで、費用を抑えられます。
  • 保険適用の可能性を確認する
    真性包茎やカントン包茎、であれば、保険適用となる可能性があります。必ず医師に相談しましょう。
  • 手術方法を検討する
    包茎手術にはさまざまな方法があり、費用もそれぞれ異なります。包皮を除去しない方法としては、手技による包皮退縮療法、局所ステロイド療法、背面切開術などがあります。医師と相談し、自分に合った手術方法を選ぶことで、費用を抑えられる場合があります。
  • 支払方法を確認する
    クリニックによっては、分割払いなどの支払い方法に対応している場合があります。支払方法を事前に確認し、無理のない方法を選択しましょう。

包茎治療は、決して恥ずかしいことではありません。費用面も含め、不安や疑問があれば、気軽に医師に相談してみましょう。

まとめ

包茎の種類や治療法、手術の種類や費用、保険適用について詳しく解説しました。包茎は放置すると炎症や感染症のリスクを高める可能性があるため、気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

生理的包茎は自然に治ることもありますが、思春期を迎えても治らない場合は、医師に相談しましょう。病的包茎の場合、真性包茎や仮性包茎、カントン包茎などがあり、それぞれ適切な治療法が異なります。手術を検討する場合は、環状切除術、背面切開術などの選択肢があります。

費用は手術方法やクリニックによって異なりますが、保険適用となるケースもあります。治療費用の不安や、どの治療法が自分に合っているかわからない場合は、近くのクリニックを受診し、医師と相談して最適な治療方法を選びましょう。早期の治療によって、将来的な健康リスクを軽減し、より快適な生活を送れます。

以下の記事では、包茎の手術や治療、タイプや症状などについて網羅的に解説しています。包茎にお悩みのある方はぜひチェックしてみてください。
>>包茎のお悩み、包茎手術は男性専門泌尿器形成のMSクリニック横浜へ

参考文献

Hayashi Y, Kojima Y, Mizuno K, Kohri K. Prepuce:phimosis, paraphimosis, and circumcision. TheScientificWorldJournal 11, no. (2011):289-301.

 

ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

葉山芳貴

総院長、医学博士 葉山芳貴

経歴

平成14年
聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年
大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年
大手美容形成外科 院長 就任
平成27年
メンズサポートクリニック開設
平成28年
メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年
医療法人清佑会 理事長 就任

資格

医師免許(医籍登録番号:453182)

保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)